この記事をまとめると
■トラックは荷物を出し入れする際に荷台のドアを開閉する
■まれにドライバーがドアを閉め忘れるというミスが起こることも
■防止すべく登場した「ドアウォッチャー」の仕組みについて解説
警報機とマグネットセンサーで構成
乗用車のドアは閉めるだけで一次的なロックがかかり、走り出すなりロックボタンを押すなりして二次的にロックをする。万一締まり切っていない場合は、表示や警告によってドライバーに知らせるシステムになっている車種がほとんどだ。ゆえに、ドアを開いた状態のまま走るということはほとんどない。
トラックの場合、キャビンのドアは乗用車と同様なのだが荷台部分のドアなどはそうではない。箱バンのドアや平ボディ車のアオリなどがそれにあたるのだが、閉めるのもロックをするのもすべて手動が基本である。ちなみに、同じ箱バンでもワンボックス車は乗用車と同じ構造になっている。
トラックは荷物を出し入れする際に荷台のドアを開け閉めするが、そのときには車両は完全に停止しており、ドライバーは下車している状態で作業を行う。荷物の扱いが終わると、ドアを閉めてロックをかけ、運転席に戻って出発をする。このとき、まれにドアを閉め忘れたりロックをかけ忘れたりするといった、うっかりミスが起きることがあるのだ。
トラックのドア閉め忘れを防止すべく登場した「ドアウォッチャー」の仕組みとは画像はこちら
まさに凡ミスなのだが、これが重大な事故につながるから恐ろしい。こういったミスは箱バンのリヤドアで起きがちなのだが、走行中に観音開きのリヤドアが煽られれば、ほかの車両、建物、通行人などに接触して、損傷を与えたり怪我をさせたりする危険性があるのだ。また、荷室の荷物が落下することも考えられる。
荷室のリヤドアは、運転席から目視確認をすることができない。大きく開けばミラーに写る可能性もあるが、そのような状態になったときにはすでに手遅れといえよう。バックをしていればバックカメラに映るが、前に進んでいるとモニターは反応しない。要するに、荷室後部ドアの閉め忘れは発見しにくいのである。
そういった問題を解決するべく登場したのが、リヤドア開閉検知システムの「ドアウォッチャー」だ。このグッズは、警報機とマグネットセンサーで構成されている。警報機はキャビン内に取り付け、配線はACC(+)、マイナスアース、バックランプのプラス配線に接続する。バックランプへの配線は、後退時に警報が鳴らないようにするためだ。
トラックのドア閉め忘れを防止すべく登場した「ドアウォッチャー」の仕組みとは画像はこちら
マグネットセンサーには、センサー本体、そこから配線されたマグネット、ドア取り付け用マグネットの3つの部品がある。センサー本体は、リヤドア上部に近い荷室内に取り付ける。電源はボタン電池なので、配線の必要がない。電池の寿命が近づくとLEDが点滅して知らせてくれるので、それを確認したらすぐに交換することが望ましい。
配線されたマグネットは、ドア用マグネットと10mm以内の距離になるようこれも荷室内に設置し、残るマグネットはリヤドアが開いたときに外側になる方の荷室側上部に装着する。
マグネット同士が近づいているとセンサーはドアが閉まっていると認識し、これが離れれば開いたと判断して警報機からアラームを発するという仕組みだ。これがあれば、リヤドアの閉め忘れを確実になくすことができる。まさに、ポカミスを防ぐのに最適なポカヨケグッズだといえるのではないだろうか。