中古のパナメーラがなんなら新車の軽より安く買える! 激安ポルシェの高級サルーンってアリなのか? (2/2ページ)

10年落ち10万kmでもポルシェらしさは健在

 となると、格安パナメーラいいじゃん! と手放しで喜ぶ方がいるかもしれません。が、やっぱり世のなかにうまい話はないわけで、ちょっとした心構えが必要かと。つまり、手に入れてからこんなはずじゃなかった、と後悔しないために知っておくべきことがいくつかあるということ。

 まずは、故障への気構えですが、エアサスやパワステポンプの不具合は過走行車では頻繁に報告されています。症状によっては数十万円単位での出費となるため、エアとオイルの漏れには重々気をつけるべきでしょう。

 また、近しいオーナーの談によれば、タイヤの摩耗が恐ろしく早いのだそうです。2トンあまりの車重に、フル乗車、4WDでかっ飛ばせば、パナメーラでなくともタイヤは減ると思うのですが、20インチのプレミアムタイヤなんていいお値段ですからね。ポルシェの乗り味をキープするには相当なコストが必要ということ、くれぐれもお忘れなきように。

 ちなみに、パナメーラがほしいという時点で燃費なんて気にしないかと思いますが、ハイブリッド以外は街乗り5~6km/L、高速道路を流して10km/Lいくかいかないか。さほど極悪な数字とも思えませんが、ガソリン高騰のご時世ですから目をつぶるわけにもいかないでしょう。

 もっとも、安いなりのネガティブがあるのは、パナメーラに限ったことではありません。むしろ、200万円そこそこでポルシェが作ったサルーンをぶっ飛ばせることに価値を見出すほうが幸せです。低重心、かつ高剛性なシャシー、贅を尽くしたサスペンション、そして右足に直結したかのようなエンジンレスポンス、これらを高次元で味わえるのはメルセデスでも、レクサスでもなく、パナメーラだけの特権です。

 たとえ10年落ち、10万km越えだったとしても、そのエッセンスはいくらかでも残っているに違いありません。ポルシェに乗りたくて乗りたくて仕方がない方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。


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