スズキは登録車も超得意
「スズキ」といえば、日本だと「軽自動車メーカー」のイメージが強いが、2024年10月に日本国内で正式発売となった、コンパクトクーペSUVスタイルを採用する「スズキ・フロンクス」もノマドほどではないものの、日本国内でも大ヒットしている。現行スズキ・スイフトもそのスタイルはやや個性が際立つとの声もあるが、クルマとしては非常に出来のいいものとなっている。
何がいいたいかというと、日本ではいわゆる「登録車」と呼ばれるカテゴリーの、スズキ車の存在感がいよいよ日本でも増してきているように感じている……ということだ。
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日本国内でフロンクスとジムニーシエラ、同ノマド以外にラインアップされている登録車としては、スズキの国内ウェブサイトベースで紹介すると、クロスビー、スイフト、スイフトスポーツ(含むファイナルエディション)、ソリオ(含むバンディット)、そしてトヨタ・ノアのOEM(相手先ブランド供給)車となるランディとなっている。
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日本ではラインアップされていないものの、リヤドアがヒンジドアとなる3列シートをもつコンパクトMPV(多目的車)となる「エルティガ」もインドだけではなく、タイやインドネシアなどでラインアップされているほか、マイルドハイブリッド仕様も用意されており、なかなか魅力的なモデルとなっているので、現地では人気も高い。とはいっても、日本ではコンパクトであっても背が高めでリヤスライドドアを採用する、トヨタ・シエンタやホンダ・フリードのようなモデルが好まれるので、「いいクルマだから日本でも」とはならないだろう。
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ただ、新興国では経済成長とともに消費者の嗜好性も多様化を見せてきている。インドでフロンクスがデビューしたのもその顕著な例といえるだろう。
海外市場では新興国を主戦場としているスズキ。そのスズキだからこそ、今後も海外発で日本の消費者も魅了する「ポスト・フロンクス」のようなモデルを開発し、日本へ導入して人気の高いモデルとして国内販売されていくかもしれない。
フロンクスやジムニー・ノマドを見て、スズキの最近の登録車は面白いなあと考え、ふとそんなことを期待してしまった。