BYDは「ATTO 2」ヒョンデは「クレタ・エレクトリック」発表でBEVのラインアップを拡大! コンパクトEVの覇権争いはどうなる? (2/2ページ)

世界市場ではBEVのラインアップ細分化が進んでいる

 ヒョンデは今後、コナ・エレクトリックとクレタ・エレクトリックの2枚看板でこのクラスのBEVの販売拡張を進めていくようにも見えるので、BYDとしてはクレタほど「大衆車」的なカテゴリーは狙わずに、コナ・エレクトリックが狙う、感度が高く、ややアッパーなクラスをメインに狙えるATTO2で対抗しようとしているようにも見える。

 なお、気になる価格だが、ATTO 2は欧州でも発売とはなっていないようなのだが、現地メディアの予想販売価格帯をベースとすると、現地でのATTO 3の価格の約71%となっている。単純に日本でのATTO 3の車両価格をベースとすると、ベーシック仕様で約315万円と換算することができる。

 ホンダ・ヴェゼルのHEV(ハイブリッド車)のFFでの廉価仕様の価格が288万8600円なので、BEVには補助金というものもあることを考慮すれば、かなりいい勝負ともいえる。

 新車販売全体の3%強でカリフォルニア州の8分の1程度となる日本でのBEVの普及は、まだまだこれからといったところであり、BYDもラインアップ拡大には慎重な姿勢のようにも見える。

 ATTO 2の日本国内導入は予定されているとしても、まだまだ先の話になりそうだ。最近は世界的にもBEVの普及スピードが鈍化しているともいわれているが、世界市場ではBEVのラインアップ細分化が進んでいるというのもまた間違いない話のようである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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