この記事をまとめると
■駐車場や山奥に長年放置されているクルマが日本各地で確認されている
■長期間にわたってクルマを故意に放置する行為は「不法投棄」に該当する
■放置されたクルマを所有者に無断で移動したり撤去したりするのは法律で禁止されている
放置車両がそのままになっている背景
駐車場に停まっているホコリまみれのクルマや山奥に置かれて無残な姿になっているクルマなど、長期間にわたり放置されたクルマを見たことがある方もいるのではないでしょうか。今回は、クルマが放置される理由やクルマを放置した人への罰則、撤去の方法について解説します。
クルマが放置される理由とは?
クルマが駐車場や山のなかなどに放置される原因はさまざまです。よくある原因は次のとおりといわれています。
・勢いでクルマを買ったものの維持することができなくなり放置する
・認知症などによりクルマを停めたこと自体を忘れてしまい数カ月放置してしまう
・クルマを停めたあとに長期入院することになってしまった
・クルマを停めたあとに所有者が亡くなってしまった etc.
上記がクルマを放置してしまう主な理由です。クルマを放置する原因のおよそ9割は故意に放置し、残り約1割は入院や亡くなるなどやむを得ない理由によるものだそうです。
放置車両が生まれ続ける背景とは画像はこちら
クルマを放置した人への罰則
クルマを故意に放置するのは不法投棄です。もし、クルマを不法投棄した場合の罰則は次のとおりです。
・個人の不法投棄:5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金またはその両方
・法人が不法投棄した場合:3億円以下の罰金刑
クルマだけでなく、モノを不法投棄するのは、法律により禁止されている行為です。クルマをはじめとするモノを捨てるときは、適切な方法で処分しましょう。
田舎道に放置された車両画像はこちら
無断で移動したり撤去したりすることは法律で禁止されている
放置されたクルマによって、さまざまな被害や迷惑を被っている場合、放置されたクルマを移動したり撤去したりしたくなるでしょう。
しかし、放置されたクルマを所有者に無断で移動したり撤去したりするのは法律により禁止されています。
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放置されたクルマを移動する際は警察に通報し、所有者を見つけて連絡を取り、合意を得てから撤去しなければなりません。なお、撤去にかかる費用は、原則としてクルマの所有者が負担することとなります。
さまざまな事情により放置されたクルマを強制的に撤去しなければならない場合は、所定の手続きを経て強制執行となります。
クルマの放置は立派な犯罪
クルマを故意に捨てる、つまり不法投棄するのは立派な犯罪です。クルマを不法投棄すると、クルマを適切に処分するときより費用がかかるだけでなく、重い罰則も科されます。
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もし、クルマを処分しなければならない事情が発生したときは、適切な方法で廃車または売却しましょう。