バンコク国際モーターショーCEOが緊急来日! 大阪オートメッセの印象を直撃インタビュー【大阪オートメッセ2025】 (2/2ページ)

バンコク国際モーターショーには新しいものをどんどん取り入れる

──タイでは近年、中国製BEV(バッテリー式電気自動車)の普及が急速に進んでいるようですが、それによってカスタマイズの世界にも影響は出ていますか?

エイムラムナオCEO:2024年のタイでの新車登録台数は60万台ほどだったんですが、以前は100万台規模だったので、経済事情は決してよくないですね。これは、自動車ローンの審査がとおりにくくなったことが大きな要因です。2024年の中国製BEVの新車販売台数はこのうち約7万台でしたが、2023年も約7万台でしたので、さほど増えてはいないですね。BEVに疑問をもつ人は多く、ハイブリッドカーに回帰していく傾向が出始めていますね。この流れを受けて、いくつかの中国車メーカーも、ハイブリッドカーの投入を予定しています。

 タイには我々が開催しているものとは別のモーターショーがもうひとつあるんですが、そちらのショーでの新車販売台数ランキングを見ると、1位がトヨタで、2位がBYDでした。なぜそういう傾向になるかといえば、モーターショーの来場者は都会に住み、新しいイノベーションやテクノロジーに興味をもつ人が多いんですね。ですがタイの国内全体で見ると、BEVのメーカーは5位以下、それも1〜4位のメーカーとは大きな差があります。シェアを見てもBEVは10%程度で、ハイブリッドカーは20〜30%くらいありますね。

 BEVは当初もっと伸びると思っていましたが、ローンの審査が厳しくなったのもあり、ほかのタイプを含めてさほど伸びていないですね。しかし将来的にはBEVが、急激ではないものの少しずつ増えてくると思います。

 カスタマイズに関しては、BEVのオーナーもしたいようですが、まだまだエアロやホイールに限られていますね。とくに中国のBEVは内外装のデザインが凝っており、室内も画面ひとつでさまざまな機能をコントロールできるようになっているので、従来のエンジン車のように何かを追加するのは難しいですね。

──時間は限られていたと思いますが、今回の大阪オートメッセをご覧になり、とくに印象に残ったクルマはありますか?

エイムラムナオCEO:4・5・6号館を少しだけ見ましたが、トレーラーをけん引したフォルクワーゲン・ザ・ビートルが、迫力あるデザインでよかったですね。アメリカンスタイルのドレスアップをしたトヨタ・ハイエースも好きですね。タイでもこの市場は大きいです。

──3月26日から4月6日まで、46回目となるバンコクモーターショーが開催される予定ですが、今後のバンコクモーターショーをどのようにしていきたいとお考えですか? また、カスタムカーショーを別途開催されるご予定は?

エイムラムナオCEO:バンコクモーターショーは従来どおりのコンセプトを維持しつつも、消費者が求める新しいもの、新技術をどんどん取り入れていきたいですね。

 カスタムカーショーは、以前検討したことがあるんですが、出展者の企業規模がさほど大きくなく、大規模にも成長しにくいので、イベントでの展示も大きくなりにくいのが実情です。タイには「バンコクオートサロン」というイベントがありますが、年々規模が小さくなり、次回は「BIG」(Big Motor Sales)という乗り物全般の展示・即売イベントとのコラボレーション開催になったようです。

 タイでのカスタムカーイベントは、百貨店など大きな駐車場で開催される、オーナーズミーティング形式のものが多いですが、特定の車種だけが集まるのではなくバリエーションは多彩です。我々が単独で開催したこともありますね。

 近年は2年に1回開催される「バンコクホットロッドカスタムショー」(Bangkok Hot Rod Custom Show)というイベントに協力しています。

──どちらのイベントも盛大に開催されるのを楽しみにしています。ありがとうございました!


新着情報