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売り物じゃない「謎のオブジェ」に「香り」でお出迎え! 「概念」の展示に挑戦した「MODELISTA」に拍手!!【大阪オートメッセ2025】 (2/2ページ)

売り物じゃない「謎のオブジェ」に「香り」でお出迎え! 「概念」の展示に挑戦した「MODELISTA」に拍手!!【大阪オートメッセ2025】

この記事をまとめると

■大阪オートメッセ2025が開催中

■モデリスタのブースにスポットを当てた

■一風変わった謎の展示がなされている

モデリスタは「概念」の展示に挑戦!

 トヨタカスタマイジング&ディベロップメントが展開する「MODELISTA」は、トヨタ車のカスタムを手がけるブランドです。

 今や世界で屈指のメーカーであるトヨタ・グループの一員としてふさわしいクオリティの製品を生み出すメーカーとして、昨年の展示では「上質・洗練」というメインテーマを表す「五感に響く機能」という演出を込めたブースづくりが印象に残っていますが、今回の展示はその延長という予想を大きく外れて、これからのMODELISTAの指針を象徴する“概念”の展示をおこなっていました。

■ “新化”を表す“胚”ってなんのこっちゃ?

 その“概念”が込められた展示物は、一見してまるでオブジェという存在感の、「MODELISTA EMBRYO(モデリスタ エンブリオ)」と名付けられた立体モデルです。

 複雑な曲線と面で構成されたその立体モデルは、MODELISTAのこれまでのブランドイメージを表す「洗練と上質」というワードをベースに置きながら、その概念を具体的なカタチに落とし込んだものだそうです。

 この一見して“ややこしそう”な概念やブランドのイメージを解説してくれたのは、この「EMBRYO」の取りまとめをおこなったデザインクリエイトグループ主幹の古長さん。

 この造形にどんな概念が込められているかというと、そのイメージは「GEOMETRICAL organic」というキーワードで表されるとのこと。

「GEOMETRICAL」は幾何学的という意味で、「organic」は有機物の、有機的なという意味です。硬質な幾何学的造形と、それと相反する生物の暖かみや柔らかさを感じる有機的な造形を一つのイメージに融合させているそうです。

 そしてその言葉から連想する形状をまずは平面のスケッチで表現。いろいろな方向からアプローチしたさまざまなテイストのスケッチを、今後のMODELISTAのデザインの象徴としてふさわしいかという評価基準で選別を行い、ひとつのイメージに落とし込みました。

 この段階で、キーワードが表す相反する要素をひとつに融合するという考えを左右非対称のデザインで象徴させるアイディアが生まれたり、安心、安定したいという気もちを裏切る意外性というスパイスを利かせるディティールを入れ込んだり、またはザックリとえぐって間接照明を埋め込んだり、あるいはモデルの底面からテーブルにイメージを投影させるなど、メンバーから出た有力なアイディアを立体モデルの造形に加えたり、逆に削いだりすることで、よりイメージが伝わるように造形をブラッシュアップしていったとのこと。

 そうしてできあがったのが、今のMODELISTAからの“新化”を表す立体モデル「EMBRYO」というわけです。

 今後はこの立体モデルをデザイン構築のベースに据えて、デザイナーの内にあるそれぞれのイメージを具体化する際のガイドラインとして活用していくそうです。

 ちなみにこの「EMBRYO」の展示モデルは、よく見る「お手を触れないでください」の表示はなく、むしろ直に触れてその触感でも造形のおもしろさを感じてほしいとのこと。

 会期中にこの記事を見た人は、ぜひ触れてみてください。

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