いま地方では「オピニオンリーダー」が輸入車販売の鍵を握る! 都市部とは違うクルマの売り方 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■スズキやダイハツはメーカー系正規ディーラー以外に業販店ネットワークが構成されている

■町のクルマ屋のような小さな店舗で新車を販売していることも珍しくない

■オピニオンリーダー的な存在である業販店では社長がオススメしたクルマが売れやすい

地方ではオピニオンリーダーの存在が鍵を握る

 ここ最近は諸問題もあり元気のないダイハツであるが、軽自動車販売ではスズキとともにブランド別販売台数で激しくトップ争いを日夜展開している。ただし、メーカー系正規ディーラーとしての店舗はそれほど多くない。

「でも、街なかにはスズキやダイハツの看板を掲げた店舗はよく見かけるけど……」と、感じる人もいるだろうが、スズキとダイハツでは新車販売について協力関係を結んでいる「業販店」ネットワークが緻密に構成されており、とくに軽自動車販売においては業販比率が非常に高くなっている。

 ダイハツあたりではほとんど正規ディーラーに近い規模を有するダイハツ車専売業販店もあるが、多くは町の自動車整備工場や中古車専売店が業販店を兼ねていることが多い。

 聞くところによると、スズキやダイハツに限らず、ほかのメーカー系ディーラーでも「業販売り」というものは存在しているそうだ。

 ちなみに、かつてのバブル経済のころまでは各セールスマンが自分の足で整備工場などへ出向き、自分専用の窓口として業販店を開拓していったとも聞いている。スズキやダイハツの正規ディーラーでは、店頭にやってくるような一般小売担当以外に、業販店を束ねる部署も存在するとのこと。

 業販店を訪れたお客が新車をほしがっているとする。そこでディーラーの担当者へそのお客を紹介し、1台ごとに紹介料を受け取るというのが「紹介販売」となる。間に入る整備工場などはあくまで仲介業者となるので、契約はメーカー系新車ディーラーと購入客となる。

 一方の業販店では、協力している新車ディーラーから当該車両をいったん業販店が「業販価格」で購入し、これをエンドユーザーに販売することもあるので、このケースでは契約主体は業販店とエンドユーザーとなり、メーカー系新車ディーラーは介在せず、注文書書式も業販店オリジナルのモノとなる。よって、納車後のメンテナンスは車両購入した業販店で原則受けることになる。

 業販店としては新車販売で得られる利益はたかがしれている。ただ、自分のところで車両整備だけではなく自動車保険などの面倒までみることにより、利益を期待しているのである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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2019年式トヨタ・カローラ セダン S
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乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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