時速200km以上で抜ければ撮影できない……なんて高速で走り抜ければオービスに映らない話は都市伝説だった

この記事をまとめると

■オービスは全国に400カ所以上設置されている

■速度の測定には限界があるといわれているが測定限界を超えても検挙された例がある

■レーダー探知機などでオービスの位置は把握できるが安全運転を心がけるのが無難だ

オービスって速度が速すぎれば無効化できる?

 いまでも全国に400カ所以上設置されているという、速度違反自動取締装置、通称オービス。固定式オービスは年々数が減ってきており、そのかわり移動式オービスが全国で100カ所以上と増えてきている。

 これらのオービスは、一般道では30km、高速道路では40km以上の速度超過を検知すると光る=撮影されるといわれている。

 そのことから逆算すると、オービスのスイートスポットは、およそ130~160km/hぐらいで走っているクルマ(高速道路)で、その速度域にピントや画角、露出などが最適化されていると思っていいだろう。

 一方で、200km/hオーバーの超高速だとオービスのオートフォーカスが追いつかず、不鮮明な画像で検挙されないというウワサがあるが、それは本当なのだろうか?

 結論からすると、それはひとつの都市伝説で、200km/hオーバーでオービスによって撮影、検挙された例は報告されている。

 たとえば、2016年1月29日、中央道上り線で、ダッジ・チャレンジャーに乗った41歳の会社員の男が、法定速度を135km/h上まわる235km/hでオービスを光らせ、後日逮捕された。

 各種資料などを見ると、Hシステムのオービスは220km/h、LHシステムは240km/hまでが速度測定限界といわれているが、スピードメーターには誤差もあるし、メーカー側も設定速度には余裕をもたせているはずなので、240km/hが本当の上限という保証はない。

 なお、オービスの撮影が証拠となった速度超過による逮捕では、上掲のダッジ・チャレンジャーの235km/hが最高記録。その後、自分でYouTubeにアップした動画が決め手になって、280km/hオーバーで捕まった男もいたが……(2018年に第2阪奈道路にてR35GT-Rのオーナーが検挙)。

 いずれも非常に危険な行為であり、社会的にも金銭的にも失うものが大きいので、オービスの撮影上限が何km/hだろうと、安全速度は確実に守ってほしい。

 といいつつ、蛇足になるが東京オートサロン2025では、最新のKバンドレーダー移動式取締機「JAM-520」や「レーダー式取締機搭載パトカー「JMA-401」に対応した、高性能レーザー&レーダー探知機も発表、発売になっていた。

 ほかにも、オービスの設置場所を知らせてくれるスマホのアプリや、カーナビもあるが、これらも上手に使って、うっかり速度違反で走り続けたりしないよう、こまめなスピードメーターチェックも忘れずに。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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