![減速すれば電池が回復ってまるで魔法! EVの回生ブレーキの効果は驚くべきものだった](https://cdn-webcartop.com/wp-content/uploads/2025/02/EV_Regeneration_brake_20250208_000-844x563.jpg)
この記事をまとめると
■EVの回生機能はアクセルを離したときに発生した電気を車載バッテリーに戻すことを指す
■傾斜角度の違いによって回生量は異なる
■下り坂を使うと急速充電を1回パスできるほど電力を回収できる場合がある
EVにおける回生は頻繁に行われている
電気自動車(EV)で最大の特徴といえるのが減速時の回生だろう。これは、ISG(モーター機能付き交流発電機)を装備しない一般的なエンジン車ではあり得ない機能である。
回生とは、生き返るという意味だ。EVでいえば、アクセルを戻した際に駆動用のモーターが発電機に切り替わり、発電した電気を車載のバッテリーに貯められる機能を指す。
エンジン車で速度を落とす場合は、アクセルペダルを戻しただけのときは車体の空気抵抗やタイヤの抵抗(グリップ力が減速では抵抗になる)などにより速度が落ちる。さらにブレーキペダルを踏めば、パッドとローターの摩擦で熱が発生し、その熱を大気中へ逃がすことで、クルマが走るという運動エネルギーを消費している。速度が落ちて、停車することができる。
EVは、回生があるおかげで減速するときに、ただ走行中の運動エネルギーを熱にして大気に捨てるのではなく、電力としてバッテリーに貯めることができ、それは、使った電力の一部を回収することにつながる。
EVが回生を使える理由は、モーターと発電機が同じ機構であるからだ。
では、どれくらい回生(電力を回復)できるのか?
EVのエネルギーメーターを見ると、アクセルペダルを完全に戻さなくても、速度を下げるときに若干の回生が行われていることがわかる。エネルギーメーターの針が、出力側から回生側へ振れている表示がそれだ。ほぼ一定速度で走っているつもりでも頻繁に動いているのが特徴で、前を走るクルマの速度変化などによって頻繁に回生が行われている証となっている。
では、その電力はどれくらいかというと、瞬間燃費計と同じように一瞬の動きなので、正確に数値をとらえるのは難しいのが実情だ。
また、下り坂などでアクセルペダルを完全に戻した場合でも、傾斜角度の違いによって回生量は異なるし、法規上メーターをじっと見つめているわけにもいかないので、何kWh(キロ・ワット・アワー)と具体的な数字は答えにくい。