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【試乗】やっぱり三菱の四駆はスゴイ! アウトランダーPHEV&トライトンで雪道を爆走したら走破性に驚いた (2/3ページ)

【試乗】やっぱり三菱の四駆はスゴイ! アウトランダーPHEV&トライトンで雪道を爆走したら走破性に驚いた

この記事をまとめると

■北海道の特設雪路コースで三菱の試乗会が開催

アウトランダーPHEVとトライトンに乗ることができた

■中谷明彦さんによるインプレッションをお届けする

三菱の注目車2台を雪道で試す

 AWC(オールホイールコントロール)技術を提唱し、高性能4WD車を多くラインアップする三菱自動車。その旗艦車種として牽引するアウトランダーPHEVとピックアップトラックカテゴリーで世界的に評価の高いトライトンを、北海道の特設雪路コースで走らせる機会に恵まれた。

 まずはアウトランダーPHEVだ。昨年、マイナーチェンジを受けてバッテリー出力が向上。後輪モーター駆動力を引き上げることで、より自由自在なコントロール性を手に入れている。以前、袖ヶ浦フォレストレースウェイでの試乗では2列仕様モデルのコーナーターンイン時、挙動に若干不安を覚えていたが、果たしてミューの低い雪道ではどう制御されているのかが気になっていた。

 駆動力制御とハンドリングをまとめ上げるのは同社の澤瀬 薫博士だ。澤瀬氏とはランサーエボリューションでスーパー耐久をともに戦いながら市販車のランエボにもフィードバックできる制御技術を開発してきた。澤瀬博士のAWC理論の根幹にあるのは4WDでもドライバーの意図を裏切らない制御だ。

 雪道でアンダーステアを感じたとき、多くのドライバーはハンドルを切り増す操作をする。それは「もっと曲がりたい」というドライバーの意思表示であり、雪道だから、4WDだからという理由で応えられないクルマであってはいけないという強い信念があるのだ。それはレースを戦うレーシングドライバーとしての僕も同じ。いかに自由自在に操れ、高いコーナリング性能を発揮できるか。レースで勝つだけではなく、それは結果として安全・安心に繋がり、操る楽しさとしてクルマの魅力を引き上げることにもなる。

 アウトランダーPHEVはそうした理念に技術で応えたモデルで、S-AWC(スーパーオールホイールコントロール)技術を搭載している。前後2モーターによる自由自在な前後駆動力配分を活かし、コーナリング時には後輪出力特性を高めて旋回しやすくしている。それは減速回生時も同様で、加速旋回でも減速旋回でもドライバーの要求に応えてくれる。また、AYC(アクティブヨーコントロール)技術で、さらに旋回性を高めてもいる。

 AYCはランサーエボリューションでは後輪デファレンシャルに左右のトルク移動を可能とする機構を組み込み、それを電子制御化して成し得ていた。アウトランダーPHEVでは、ブレーキの4輪個別制御で旋回内輪のブレーキを微小にかけ旋回ヨーモーメントを立ち上げる。そのロジックはランサーエボリューションで開発された制御を引き継いでいる。S-AWCはAYCを備えるAWCといい換えることもでき、現在の三菱車ではハイエンドな制御が投入されているといえるのだ。

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