この記事をまとめると
■神奈川県には「走り屋の聖地」と呼ばれる場所が多い
■何といっても箱根があることや『頭文字D』の舞台にもなった峠も複数存在する
■漫画「湾岸ミッドナイト」でおなじみ「大黒PA」もクルマ好きが集まる場所として有名
神奈川県にはクルマの聖地が密集
「聖地」とは、寺社や仏閣、パワースポットなど宗教的伝承と結びついて神聖視されている場所であり、近年は人気のマンガやアニメ、映画などの舞台となった場所や、ゆかりのある場所、あるいはスポーツなどの特定の分野の発祥地やシンボルとなっている場所のこと。
そのため、各地に「○○の聖地」と呼ばれる場所が存在するが、「走り屋の聖地」となると、やっぱり神奈川県に集中している。
神奈川県=走り屋の聖地のイメージが定着しているのは、何といっても箱根があるから。
箱根エリアの芦ノ湖スカイライン、箱根ターンパイク、箱根スカイラインなどは、新車の試乗会や自動車専門誌のロケ地としてもおなじみのスポット。関東圏以外の人でも、ビデオや動画、雑誌などで何度も見ているはずなので、お馴染みの景色として刷り込まれているはず。
また、頭文字(イニシャル)Dの舞台にもなった長尾峠も有名。御殿場インターから近く、比較的道幅も広いので、走り屋には好まれている。
そして忘れてはならないのが、東京と神奈川の県境にある大垂水峠(国道20号線)。こちらは四輪の走り屋というより、1980年代のバイクブームの頃の聖地。『頭文字D』の作者、しげの秀一の『バリバリ伝説』にも登場し全国区に。全盛期には死亡事故が多発したので、いまでも「ローリング走行をやめよう」の看板があるし、センターラインにはキャッツアイ(道路鋲)が並んでいる……。
丹沢のヤビツ峠も聖地のひとつだが、いまではクルマやバイクよりも、ロードバイクのヒルクライムのメッカとして知られている。ここも『頭文字D』の舞台のひとつ。
首都高湾岸線(「B」=「Bay Shore Route」)の神奈川エリアも長い直線で、漫画「湾岸ミッドナイト」でおなじみだし、大黒PAもクルマ好きが集まるところ。
こうした神奈川エリアに対し、たびたび出てくる『頭文字D』の主人公のホーム、「榛名山」(作中では「秋名山」)や、土屋圭市が腕を磨いたドリキン伝説の「碓氷峠」ほか、妙義山、赤城山などを擁する群馬県も走り屋のメッカだが、コースの多彩さと、都心からのアクセスの良さ、歴史の長さ(?)などからいって、「聖地」となると群馬県より神奈川県に一票を投じる人が多いようだ。