![インドのデリーでは路線バスをすべてBEVに置き換える予定! 軽油価格も高騰するいま日本はどうする?](https://cdn-webcartop.com/wp-content/uploads/2025/02/India_BEV_buses_20250207_000-844x563.jpg)
この記事をまとめると
■インドのデリー市内を走る路線バスに乗るのは仕組みが複雑で難しい
■デリー市内では2026年までにすべての路線バスをBEVバスに入れ替える計画を進めている
■日本でも運行コストを抑える意味でBEV路線バスの導入を本格的に検討する必要がある
インドで路線バスに乗るのはハードルが高い
インドの首都となるデリー首都直轄領の面積はおよそ1500平方キロメートル、人口は約1680万人となっている。ちなみに東京都は2194平方キロメートルで人口は約1420万人だ。
インドは連邦共和国制をとっており、直轄領は準国家的行政組織となり、連邦政府が直接統治している。中国でも北京や上海、広州などの主要都市は中央政府直轄となっている。
このデリー首都直轄領内に「オールドデリー地区」と「ニューデリー地区」が存在している。市内にはメトロと呼ばれる地下鉄(一部高架地域あり)網が張り巡らされ、さらに路線バスも走っている。メトロは日本の鉄道のようにICカードやツーリストカードも用意され、改札でタッチして構内に入り、目的地に着いたらタッチして駅を出るという乗り方なので、それほど抵抗感なく利用することができる。
ただし、地下鉄を待っていてドアが開くと、東京のような大都市での朝の通勤ラッシュの如く地元インドの人たちで車内がギュウギュウになる。筆者はそのなかに入っていく勇気がなかなかもてずに、空いている車両が来るのを待つこともある。車両の雰囲気は比較的新しく、それほど混んでいなければ快適に移動することができる。
一方の路線バスはかなりハードルが高い。以前、バスに乗ろうとして地元の人に聞いたら、そのときはスマホでQRコードを読み込んで運賃を支払うといった説明を受けた(そこでは現金は使えないと聞いた)。
ただ、街を走る路線バスを見ていると、中扉から乗車すると扉近くの席に料金収受のオジサンが座っており、ここで現金決済も可能だ。ただし問題は、どのバス停まで乗るのかを告げなくてはならない点。そこに敷居の高さを感じてしまうことが課題だ。
バスでも使えるICカードはあるのだが、作るときにはインド版の「マイナンバー」を入力しなければならないので、観光客などは基本的にカードを作ることはできないとの説明を受けた。