タイヤも「ひび割れ」は経年劣化だけど人によってけっこう差がある! タイヤの寿命を縮めるNG行為とは?

この記事をまとめると

■タイヤをはじめゴム製品は紫外線やオゾンなどによって劣化する

■タイヤワックスは種類によってゴムの劣化を早める可能性がある

■過積載もタイヤの劣化を早める原因になる

タイヤはなぜ割れる?

 新品のうちは黒くつやつやしていたタイヤも、3~4年も使っているとサイドウォールに細かいひび(クラック)が入ってくる。

 このひび割れの原因はなんなのか?

 タイヤのゴム素材は、時間の経過や紫外線、オゾン、タイヤワックスなどによって劣化が始まり、それらがひび割れを発生させる主な原因といわれている。

 実際にゴム製品の多くは、長時間日光にさらされると紫外線の影響で劣化が進み、サンチェッキング(日光き裂・日光割れ)あるいはクレージングと呼ばれる小さなひび割れが生じてくる。

 オゾンもゴムの大敵で、オゾンの酸化作用は「オゾン・クラック」の原因に。オゾンは海岸付近ほど多く、また放電によっても発生するといわれている。

 これらを防ぐために、走行中のタイヤは、タイヤ自体が屈曲することで、ゴムに含まれている劣化防止剤がにじみ出て、ゴムの表面を保護するようになっているのだが、油性のタイヤワックスを使うと、ワックスの中に石油系溶剤が含まれていて、これが劣化防止剤を溶かしてしまうことが多いので、劣化を早めることがあるから要注意。

 タイヤを綺麗にするときは、水洗いが1番で、どうしてもワックスを塗りたいときは専用の水性タイヤワックスを使用しよう。

 また、空気圧が不足していると、タイヤのたわみが大きくなり、それがタイヤにダメージを与え、ひび割れが発生しやすくなってしまう。

 空気圧の適正管理は、タイヤを機能させるためにもっとも重要な要素なので、1カ月に1度は、空気圧の点検・調整をやっておこう。

 もうひとつアドバイスをすると、過積載も劣化を早める原因に。過積載は当然のことながらタイヤに過剰な負荷がかかるので、サイドウォールが損傷しやすくなり、クラックに直結するのでNGだ。

 そのほか、熱もゴムを劣化させ強度を低下させる要素になるし、油分が付着すると、ゴムが油を吸収して膨らみ(膨潤)強度を低下させるので、タイヤが汚れたら水洗いで綺麗にしておくことも重要だ。

 こうした条件が重なることで、タイヤは経年劣化していくわけだが、経年劣化によるサイドウォールのひび割れは徐々に進行していき、最終的には防げない。それゆえ日常点検を怠らないようにして、ひび割れを発見したら、早めにタイヤ専門店に相談しよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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