マフラーかと思ったら「蒸し器」かよ! クルマ好きにはお馴染みの「FUJITSUBO」のアウトドア用品が激熱だった (2/2ページ)

マフラーとアウトドアグッズの意外なコラボ

■マフラーメーカーのブースにキャンプ用品?

 もうひとつ「FUJITSUBO」のブースで気になったのがこれ、キャンプ用品の展示でした。てっきりブースの雰囲気を盛り上げるために用意されたグッズかと思ったのですが、「SMITH SUSono」と名付けられたこのアウトドア用品ブランドは、紛れもなく「FUJITSUBO」の製品でした。「いったいなぜ、マフラー屋さんがアウトドア用品を?」とまず疑問に感じましたが、聞いてみるとなるほど納得。マフラー製造のノウハウや素材がたっぷり詰め込まれた製品でした。

 そもそもこの企画が生まれたきっかけは、創業から数えて3代目となるいまの社長が、スタッフたちとの日常会話から「それいいね!」とGOサインを出したことから始まったとのこと。もともとアウトドアが好きな社員同士でキャンプなどを楽しんでいたという下地もあって、当初の製品企画会議から意欲的なアイディアが飛び出し、そのアイディアをまとめて製品に落とし込んだそうです。

 アイテムのウリはなんといってもマフラー製造の要素が採り入れられている点でしょう。すでに溢れるほどのアイテムが出揃っているアウトドア用品の市場に参入する際に、ありきたりの内容ではすぐに埋もれてしまうでしょう。そこで、いまの市場にはない要素であるマフラーメーカーならではの要素を大胆に盛り込んだ製品を作り上げました。

 たとえば「スチーマー(蒸し器)」を見てみると、外見はマフラーのサイレンサーそのものですが、排気出口の筒が付く面が外れるようになっていて、内部には蒸す素材を載せる網が仕込んであります。水を入れて火にかけると、排気出口の筒から蒸気が出てきて、まるでクルマのマフラーそのものという演出が楽しめます。網を除くほぼすべての部分はマフラーの素材で構成されていて、鍋の取っ手の部分はサイレンサーを吊るためのステー用の丸棒材を使用しているそうです。

 焼き用のコンロもスチーマーと同様にサイレンサーのパーツを活用して製作されています。下に写っている円盤状のアイテムは取り皿で、これもサイレンサーのフタを加工して作っているそうです。持ち手があるのがポイントだそうです。

 また、不思議な形状のトングも展示されていました。こちらもマフラー用素材であるチタンの板から製作されているそうで、軽量性とともに熱伝導率の低さから持ち手が熱くなりにくいので、実用性も高いアイテム。特徴的なこの形状は、淡水魚の「雷魚」がモチーフだそうで、これは雷魚釣りが大好きな社長のアイディアなんだとか。

 ちなみに巨大なサイズのトングも展示されていましたが、これは実際に釣り上げた最大サイズの雷魚と同じ長さで製作したものとのことでした。

 アウトドア用品の展開以外にも、アパレルアイテムの展示販売もありました。こちらはこれまでのカスタム業界っぽい雰囲気を脱して、普段の街なかで着られる雰囲気をもたせた色合いやデザインを採用して好評を得ているそうです。


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往 機人 OU AYATO

エディター/ライター/デザイナー/カメラマン

愛車
スズキ・ジムニー(SJ30)※レストア中
趣味
釣り/食べ呑み歩き/道の駅巡りなど
好きな有名人
猪木 寛至(アントニオ猪木)/空海/マイケルジャクソン

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