この記事をまとめると
■エンジン停止後にステアリングを動かすと「ハンドルロック」機構が作動する
■ステアリングシャフトのへこみに突起物が引っかかる仕組みとなっている
■イグニッションキーとスタートボタンでハンドルロックの解除方法が異なる
あの謎ロック機構はなんの意味がある?
ハンドルを大きく回した状態でエンジンを切ったり、駐車後にハンドルを動かそうとしたときに、ハンドルがロックされ、エンジンキーをまわそうとしてもキーが動かなかったり、プッシュエンジンスターターのボタンを押しても反応がなく、焦った経験はないだろうか?
キーを抜いた状態やエンジン停止後にステアリングを動かすとロックがかかり、ステアリングが動かなくなる状態は、「ハンドルロック(ステアリングロック)」と呼ばれる盗難防止のための機能だ。
駐車後にハンドルを回している様子画像はこちら
機構としては、キーを抜いてからステアリングをまわすと、ステアリングシャフト(ステアリング軸)のへこみに突起物が引っかかり、ステアリングをロックする仕組みになっている。
ステアリングを切ったまま駐車したり、クルマから降りす際、肘やバッグ、太ももなどが当たってハンドルを動かしてしまったり、子どもがハンドルを動かして、意図せずハンドルロックが働き、あたふたしたり、めんどくせ~、となるわけだが、これをネガティブに思うなんて罰が当たる。
なぜなら、筆者的には積極的にハンドルロックを活用するべきだと考えているから。
というのも、筆者の周囲にはこのハンドルロックのおかげで、車両盗難を防ぐことができた人間が、複数いるからだ。
ステアリングロック機構画像はこちら
実際に、深夜自宅の駐車場でエンジンがかかる音がして、慌てて飛び起き、ライトをつけて表を見ると、駐車場から車体半分だけ道路に飛び出た愛車が止まっていた例も。
この場合、窓の隙間からドアロックを外し、キーシリンダーを壊して、エンジンに火を入れるところまでたどり着いたが、ハンドルロックの解除ができず、犯人はクルマを置いて逃走したとのこと。
つまり、ハンドルロックのおかげで、難を逃れ、車両盗難「未遂」で済んだというわけ。
車両盗難のイメージ画像はこちら
ちなみに筆者自身は、コンビニでちょこっと買い物をするようなときでも、クルマを離れるときはハンドルロックをして、施錠するのを習慣にしている。
せっかく追加費用なしで使える防犯機能が標準でついているのだから、これを使わないのは損だと思うがいかがだろうか。
なお、意図せずハンドルロックがかかってしまった場合、解除する方法は下記のとおり。
・プッシュエンジンスターター以外の場合
ロックがかかっていてもハンドルにはわずかに左右に振れる遊びがあるので、左右にゆっくり動かし、その遊びの中間あたりでハンドルを固定し、キーもしくはつまみをまわせばOK。タイヤが切れている方向と同じ方向にハンドルを動かすと、よりハンドルロック解除がやりやすくなる。
イグニッションキーを回している様子画像はこちら
・プッシュエンジンスターターの場合
エンジンスイッチをOFFからACCに切り替えると、ロックが解除される。
それでもロックが解除されない場合は、キーやつまみ式と同じく、ハンドルを左右にゆっくり動かしながらエンジンスイッチを押せばOK。
スターターボタンを押している様子画像はこちら
ハンドルロックは古典的な盗難防止機能だが、ほんのひと手間で、盗難のリスクを減らせるのだから、これを使わない手はないと思う。ぜひ毛嫌いせずに使いこなすことをおすすめしたい。