かつては「走る棺桶」なんて揶揄された印の高速バスが超絶進化! 寝台バスに一度は乗ってみたい欲が止まらない!! (2/2ページ)

あまりにも快適すぎて車内公開を辞めるブースもあった

 移動距離が長いなか、収容人数を稼ぐために2階構造の寝台バスというものが生まれたようなのだが、今回展示されたモデルの多くは、「旅を楽しむ」的な要素も組み込まれ、内装色などで華やかに見える演出が施されていた。タタの車両では中央下部に非常扉が用意されるのだが、その脇に乗客が共用できる電子レンジや冷蔵庫も用意されていた。

「なかなかすごいなあ」と思いながら、初日のメディアデーでは感心していたのだが、ひとつの心配が浮上した。それは一般公開日では歩き疲れた来場者がここで爆睡するなどくつろいでしまうのではないかという不安である。

「北欧系某家具センター内にて生活しているようにベッドで爆睡し、テーブルにて食事するのが当たり前の風景となっている某国なら間違いなく寝ているだろう」という声もあるが、インドの人たちの習性からもその可能性は十分あるものと考え、一般公開日に訪れてみると爆睡姿は確認できなかったが、車内で談笑してくつろぐ姿は多く見かけた。メーカーによっては車内公開を取りやめていたところもあった。

 子どもたちは大喜びしているし、若者も修学旅行気分でノリノリとなっている。寝台バスは人の心をウキウキさせる魅力が満載されているようであった。筆者は寝台2席あるところをひとりで2席予約し、ホテルの「ツインルームをシングルユース」のようにするのがベストではないかと考えている。

 日本では国交省(国土交通省)が2024年11月に「『フルフラット座席を備える高速バスの安全性に関するガイドライン』の公表~高速バス等のフルフラット座席の安全対策~」というものを発表している。

 日本国内では完全個室の高速路線バスの人気が高く、なかなか予約が取れないとも聞く。とはいっても、完全個室であっても航空会社のファーストクラスのように座席がフルフラット、つまり寝台になることはない。

 完全個室車両の次は寝台車両の導入が日本の高速バスでも可能性が出てきている。おそらく日本の寝台バスのほうがホスピタリティに優れることになることは容易に察しがつくところである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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