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「もうクルマに乗りたくない」まである冬場の静電気! 発生原因とバチッとこない対策とは (2/2ページ)

「もうクルマに乗りたくない」まである冬場の静電気! 発生原因とバチッとこない対策とは

この記事をまとめると

■静電気は物体同士の摩擦によって電荷の偏りが生じることで発生する現象だ

■EVの一部モデルでは静電気が発生しにくいシート素材を採用している

■クルマに乗る前には静電気対策の服選びや対策グッズを身につけるといい

静電気はなぜ起こる?

 寒い冬の朝、愛車に乗り込もうとドアに手をかけた瞬間、「パチッ」とくる静電気に驚いたことは誰しも経験があるだろう。空気が乾燥する冬場にとくに多く発生し、ときとして不快な痛みを伴うことがある。今回は、この厄介な静電気の発生メカニズムと、効果的な対策方法について解説しよう。

<静電気が発生するメカニズムとは>

 静電気は、物体同士の摩擦で電子が移動し、電荷の偏りが生じることで発生する現象だ。歩行時の靴底と地面との摩擦や、クルマの場合、シートから降りる際の衣服との摩擦で人体に電荷が蓄積される。近年の自動車は、軽量化のために樹脂素材を多用しており、これも静電気を発生しやすい環境を作り出している。また、冬場は空気が乾燥しているため、発生した静電気が逃げにくく、より強い放電が起こりやすい状況となっている。

 静電気は、不快な衝撃だけでなく、電子機器の誤作動や火災の原因にもなりうる。実際、電気自動車(EV)においては、高電圧システムを搭載していることから、静電気対策はとくに重要視されている。充電ポートまわりも例外ではないが、充電時には注意が必要だろう。充電中に静電気が発生すると、充電器の故障や車両の誤作動を引き起こす可能性がある。

 また、多くのEVメーカーは、導電性の素材をボディやシートに採用し、静電気の蓄積を防ぐ工夫を施している。たとえば、テスラやポルシェのタイカンなどでは、特殊な導電性コーティングを施したシートを採用し、静電気の発生を最小限に抑える取り組みを行っている。このような技術は、従来の内燃機関(ICE)車にも徐々に採用され始めている。

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