DIYでも曇りや黄ばみが取れなければ専門業者で整備が必要
では、曇りや黄ばみが見られるヘッドライトレンズの外側をきれいにするにはどうしたらいいか?
DIYで行うなら、カー用品店などで手に入るヘッドライトクリーナーやリペアキットを使うのが手っ取り早い。できればクリーナーで曇り、黄ばみを落し、そのあとコーティングする2液タイプのものが望ましく、自動車メーカー純正品の多くもそれである。ヘッドライトをシャンプー洗い後、研磨剤入り(または溶剤系)のクリーナーで磨くと、表面の汚れはもちろん、紫外線による劣化被膜、細かいキズも落とすことができ、すっきり透明になるはずだ。
しかし、それだけではヘッドライトレンズを紫外線から守るコーディングまで剥がしてしまうため、第二の行程となるコーティング処理が不可欠。これで初めて、ヘッドライトの透明度が蘇り、それが一定期間、持続することになる。
が、それでもヘッドライトが曇って見えるなら、内側のクリーニングが必要。ヘッドライトユニットを外し、内側を洗い、上記のクリーナーやリペアキットを使うのだが、ヘッドライトの取り外しが難しいようであれば、プロに任せるのが賢明だ。さらに、クリーニングしても透明度が復活しないのであれば、ヘッドライトレンズの素材劣化が進行しているので、車検で失敗しないためにも、ヘッドライトの交換を検討したい。
ところで、ヘッドライトの曇り、黄ばみが気になるのに対して、テールランプが曇ったり、黄ばんだりすることはめったにない。その理由のひとつが、ライトレンズ素材の違いだ。ヘッドライトは安全のために破損したときに破片が飛び散りにくく、しかし紫外線に弱いポリカーボネート樹脂を使っているのに対して、テールランプは主に紫外線に強く、劣化・黄ばみしにくいアクリル樹脂が使われていること、車体後部はキズ付きの原因となる砂などを含んだ風の影響を受けにくいからである。
いずれにしても、ヘッドライトの曇り、黄ばみはクルマを野暮ったく見せるだけでなく、夜間の安全運転に直結するだけに、いま一度チェックし、曇りや黄ばみが見られるなら、車検云々にかかわらず、大至急ケアしておきたい。