待遇面まで考慮されているとは思えない
運転よりも付帯作業のほうが肉体労働だったりするから、その措置は当然ともいえるものだ。現場によってはフォークリフトをドライバー自らが運転して荷役作業を行うだけ、という効率よく肉体的負担が少ないところもあるが、それでもそれは休憩とはいい難いから、430休憩から除外されるのも当然だろう。
しかし、荷役後に休憩をとっても430休憩には含まれないから、ドライバーは手積み手降ろしなどハードな荷役作業を終えても休憩はそこそこに出発しなければならない状況になってしまうこともあり得るのだ。
もちろんルール作りをする担当者も、トラックドライバーが働き過ぎないように健康や安全を考えて制定しているのだろう。しかし、ドライバーの待遇面まで考慮しなければ、不十分というものだ。
働きやすく、疲労やストレスを軽減して、病気や怪我、事故などがないように規制を作り上げているが、実際には残業時間が減ったことでドライバーは稼ぎが減り、タクシーなど異業界へと人材が流出する結果にもつながっている。
トラックドライバーにとっては、少々仕事がキツくても頑張れば稼げるというのがこの仕事の魅力であるはずだ。自己責任の範囲を広げて、自分の裁量で残業時間を決められるようにできないものだろうか。
そうでなければ基本給をグンと引き上げなければ、人材は不足する一方だ。外国人労働者をトラックドライバーに仕立て上げるという案も浮上しているが、運転免許試験を多言語化するだけで実現するハズがない。交通標識や電光掲示板は日本語のままでは、通じない理解できない外国人トラックドライバーが続出することになる。
海外の免許制度同様、その国の母国語と英語のみで受験させ、日本語の標識も理解できなければ、公道で運転するのは危険なことだ。