スズキがインドの自動車市場を変える可能性アリ! 「eビターラ」の登場は単なるBEVの1モデル以上の破壊力があった (2/2ページ)

インドのBEV市場を席巻する可能性あり

 そのなか、販売トップシェアのスズキが量販車種のBEVを初投入してきたのである。同じオートエキスポ2025の会場では、韓国ヒョンデ自動車がコンパクト・クロスオーバーSUVとなる「クレタ」のBEV版、「クレタ・エレクトリック」を発表しているのだが、「スズキのプレスカンファレンス会場には、ヒョンデやタタの関係者も駆けつけていたと聞いています(事情通)」というぐらい、eビターラの注目度が高かったのである。

 さらにスズキは、今回のeビターラを「世界戦略BEV第一弾」としており、今後はインドをスズキブランドにおけるBEVの生産拠点にしていくとも報道されている。日本では「スズキ=軽自動車」というイメージが強いが、日本での登録車にカテゴライズされるスズキのモデルは、インド市場において非常に多くなっている。そのすべてをというわけでもないのだろうが、世界戦略モデルとして多数のBEV版を設定したり、新規にBEV専売モデルなども発表していけば、インド国内市場においてBEVでも優位性を高めていくことになる。

 さらに、コンパクトな量販モデルがラインアップの中心になっているスズキで、今後BEVのラインアップが拡充されれば、インド国内でのBEV普及にもかなり弾みがつくことになる。

 つまり、単にスズキがBEVを出したということだけではなく、インドにおいて乗用車レベルでも一気にBEV普及を加速させる第一歩がこのeビターラだともいえるのである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報