この記事をまとめると
■3代目マツダ・ロードスターは歴代モデルのなかでも中古車価格が手頃になっている
■2リッターエンジンを搭載したため高いグランドツーリング性能を併せもっているモデル
■電動ハードトップ仕様が設定されていたのもポイントのひとつ
手頃な値段で買える3代目ロードスター
初代から現行型まで、一貫して「人馬一体」をコンセプトに、ドライバーが笑顔になるクルマづくりが続けられているマツダ・ロードスター。東京オートサロン2025では究極のロードスターともいえるモデルが発表されたが、説明では700万円台のプライスとなるといわれており、気軽に買えるとはいいづらいというのが正直なところ。
そこで目を向けたいのが中古車だが、リトラクタブルヘッドライトを備え、往年のライトウェイトオープン2シーターの雰囲気を色濃く残す初代モデルはすでに状態のよいものは高騰しており、2代目モデルでもすでに20年選手。現行型はまだまだお高いということで、年式と価格のバランスがいいのが3代目モデルなのだ。
当時は3ナンバーボディや2リッターエンジンとなったことで、大型化したと散々いわれたモデルではあるが、もっとも重いモデルでも1200kgを優に下まわっており、現代の基準で考えれば十分に軽量な部類。
そして、エンジンは現行型ユーザーが待ち望んだ2リッターのエンジンが最初から搭載されており、ロードスターらしい軽快な走り味と、2リッターエンジンのグランドツーリング性能を併せもっているモデルともいえるのだ。
また、3代目ロードスターは多くの部分をロータリースポーツであるRX-8と共有しており、チューニングをしていく上でRX-8用の純正パーツが強化品として使えるなど、比較的安価にアップデートをすることができるというのも嬉しい。
さらに、2006年8月にはRHT(リトラクタブルハードトップ)と呼ばれる電動ハードトップ仕様が追加されているのも3代目ロードスターならではのポイントだ。
現行型ロードスターにもRF(リトラクタブルファストバック)という電動ハードトップモデルが存在しているが、あちらは屋根を開けてもリヤ部分がそのまま残る仕様で、スタイリッシュではあるものの、オープン時の解放感はやや劣るといわざるを得ない。
一方、3代目ロードスターのRHTはルーフが完全に格納されるため、オープン時の解放感は圧倒的に高いというのも美点となっている。
このようにじつはクルマとしてもじつに魅力的な3代目ロードスター。いまでも高年式のものが200万円を切る価格で狙えるし、初期型であれば50万円以下でも見つけることができるのだ。
ただ、初期型に近いものはすでに20年近くが経過していること、そして熟成が進む前のモデルであることを考えると、2008年12月に実施されたマイナーチェンジ以降のものを狙うほうが、初期投資は少々高くても安心して楽しめるといえそうだ。