終末感あふれる魔改造! デ・トマソ・パンテーラ改め「ピエンテーラ」に絶句!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■デ・トマソ・パンテーラを世紀末的にカスタムした「ピエンテーラ」

■マッドマックス的スタイルのポイントは大径ホイールとオフロード用タイヤ

■スペアタイヤを背負ったスタイリングやパイプのオーバーフェンダーなど見どころ満載

極モノ「ピエンテーラ」誕生までのインサイドストリー

 愛知県名古屋市を拠点にカスタム車両の製作をおこなっている「アートレーシング」には、代表の村手さんの手腕を頼って全国から多くの製作依頼がひっきりなしに舞い込みますが、そんな多くの依頼のなかでもひときわ個性を放つカスタム車両がありました。

 その車両はただでさえインパクトのある「デ・トマソ・パンテーラ」をベースに、2次元のイラストやデザインを手がけるクリエイターであるオーナーの、奇天烈ともいえるリクエストを村手さんが叶え、仕上げられたものでした。

 ここでは、そのクリエイター同士のアイディアの共演で生まれた、一度目にしたら忘れ難い印象を受ける強烈なインパクトをもった個性的すぎるカスタム車両を紹介していきましょう。

■この車両が製作された経緯

 まるで映画「マッド・マックス」から飛び出してきたような終末的でスパルタンな雰囲気を持つこの「パンテーラ」は、オーナーの加藤さんの命名で「ピエンテーラ」と呼ばれているそうです。

 加藤さんは2次元のイラストやグラフィックデザインなどを手がけるクリエイターユニット「雷雷公社」の主催を務める人で、大好きな「デ・トマソ・パンテーラ」を自分の好みのスタイルに変身させたいという願望を叶えたいと思っていたところ、愛知のカスタムショップ「アートレーシング」代表の村手さんの評判を聞きつけ、直接依頼にやって来たとのこと。その際、自分の思い描く理想の姿をしたためたイメージスケッチを持参してその想いを伝えたんだとか。

 そのスケッチをもとにして実際のカスタムの手法なども踏まえつつ、村手さんのアイディアを加えて製作の摺り合わせをおこない、カスタムワークに取りかかったそうです。

■デ・トマソ・パンテーラというクルマ

 カンタンに「デ・トマソ・パンテーラ」というクルマについて紹介しておきましょう。

 パンテーラは、イタリアの「デ・トマソ」社が製造・販売したスポーツカーで、いわゆる“スーパーカー”のカテゴリーに含まれる一台です。

「デ・トマソ」社が誕生する背景にはアメリカの「フォード」社が大きく関係していて、レースカーとして製作された「GT40」のスポーツカー版を作りたいと考えた「フォード」が、関係のあったイタリアのレースカーメーカーの「デ・トマソ」社にその企画をもちかけ、共同でスポーツカーを製作する計画が生まれました。

 企画の第一弾は「マングスタ」という車種で、第二弾として企画されたのがこの「パンテーラ」です。アメリカ市場での販売を考えた「手ごろな価格のスーパーカー」というコンセプトのもと、エンジンはフォード製のV8ユニットが搭載され、シャシーや足まわりにもフォードによる低コスト化の工夫が盛り込まれています。

 そのフォード主導の独特なパッケージにより、当時の他のイタリア製スーパーカーとはキャラクターを異にしていたため、正統なスーパーカーのファンには一線を引かれていましたが、逆に独自のファンを獲得し、いまでも根強い支持者に愛され続けています。


往 機人 OU AYATO

エディター/ライター/デザイナー/カメラマン

愛車
スズキ・ジムニー(SJ30)※レストア中
趣味
釣り/食べ呑み歩き/道の駅巡りなど
好きな有名人
猪木 寛至(アントニオ猪木)/空海/マイケルジャクソン

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