旧車ライフにかかせない主治医! できるだけ「変えない」のが正解な理由とは? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■主治医やショップはあれこれ変えず長く付き合うべきだ

■メンテナンスへの価値観がそれぞれであるほか信頼構築にも時間と労力が必要

■頻繁に変えていると要注意オーナーとして認識されるリスクもある

主治医を変えるのは本当に得策か?

 メンテナンス費用が高い、納期に時間が掛かる。ウマが合わない。さまざまな理由で付き合うショップや主治医を頻繁に変えるオーナーが存在します。

 でもそれって、主治医に原因があるだけなく、オーナー自身の気もちの問題である可能性も十分に考えられます。そこで、ひとりの主治医と長く付き合うことが大切な理由や、ショップをあれこれ変えないほうがいいことについてまとめてみました。

1.同じクルマでも主治医やショップによってメンテナンス方法が異なる

 古いクルマであればあるほど、主治医やショップの経験と勘がモノをいうケースが多々あります。結果として「エンジンをはじめとする機関系は絶好調の状態」であっても、そこにいたるまでのプロセスやアプローチ方法、クルマに対する考え方、なによりメンテナンス方法もさまざまです。

 典型的な「結果は同じでもプロセスは異なる。そして正解はひとつではない」ケースだといえます。まず、そこを踏まえておく必要があります。

2.同じクルマでも主治医やショップによってOKのポイントや基準が異なる

 ある主治医やショップの基準は「とにかくピークパワー重視」だとします。その一方で、別の主治医やショップでは「オーナーごとに乗りやすいセッティングを煮詰めること」というケースもあります。

 それぞれに得意分野やクルマの仕上げ方、考え方が大きく異なるのです。オーナーが愛車にどのようなセッティングを求めるかによって、主治医やショップ選びが変わってくることも認識する必要があります。

3.主治医を変えるたびにコンディションやセッティングが上書きされる

 前述したとおり、主治医やショップによって「これがベスト」とされる基準や考え方があります。以前、付き合っていた主治医やショップではベストとされたコンディションが、別のところでは「これじゃウチではちょっと……」と見なされ、結局イチから愛車のコンディションチェックを行い、その主治医やショップがベストとする仕上げに「上書き保存される」こととなるのです。

 その都度、時間と手間、そして何より相応の費用が掛かります。それを「いくらなんでも高すぎ!」とクレームをつけるのは論外です。繰り返しになりますが「正解はひとつではない」のです。


松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
藤沢武生

新着情報