伝説のカニ目じゃん……と思ったらカプチーノ!? 大人気旧車「オースチン・ヒーレー・スプライト MkⅠ」を完コピしたレプリカがヤバすぎた (2/2ページ)

軽自動車の枠で乗れて維持費もお手頃

■軽自動車のナンバーのままでも公道走行が可能

 この「アート・ヒーレー・スプライトMkI」の外装は、村手さんのこだわりによりオリジナルと同じ寸法に仕上げられています。

「スプライトMkI」の外寸は、全長:3480mm/全幅:1346mm/全高1200mmです。対して「スズキ・カプチーノ」の外寸は、全長:3295mm/全幅:1395mm/全高1185mmとなっています。

 この数値を見てわかるとおり、スプライトのほうが全長が長く、幅が狭く、全高が高いことになります。大きくするのは造形で調整可能ですが、問題は幅の広いカプチーノをスプライトに合わせなくてはならないという部分です。

 具体的にいうと、フレームの一部であるサイドシルを切り詰めないとなりません。この点もこれまでさまざまなカスタム車やレース車輌を手掛けてきた村手さんの手に掛かればサッと終わる作業ではありますが、フレームに手を入れるということには一瞬躊躇の気もちがよぎったそうです。結果、その問題はサッとクリアして、見事にオリジナルと同じ寸法に仕上げられています。

 そして注目してほしいのが、軽自動車の枠のままで車検を取って乗りまわせるという部分です。
軽自動車の規格では「全長3400mm以下、全幅1480mm以下、全高2000mm以下」となっていますので、その内側に(全長以外は)スッポリと収まります(※この点は後述します)。エンジンはカプチーノのノーマルのままなので、問題なく軽自動車として登録が可能というわけです。

■オリジナルと違う部分にも注目

 これだけこだわった「アート・ヒーレー・スプライトMkI」ですが、オリジナルからあえて変更している部分があります。

 ひとつ目はクラムシェルタイプのボンネットフードの開閉の向きです。オリジナルは一般的なボンネットと同じように、前方を持ち上げて後方に開く方式ですが、こちらは逆に後方から前方に開く方式を採用しています。

 これは「そっちのほうがグッと来るでしょ」という村手さんの遊び心によるものです。

 もうひとつはサイドマーカーの形状が異なるという点です。オリジナルはオレンジの発光部が砲弾形状をしていますが、それでは全長が軽自動車の枠からハミ出してしまいます。その対策として、モーガンなどに使われている扁平なタイプを採用(撮影車両は砲弾タイプを装着)しています。これでギリギリ枠に収まるそう。

 ちなみに、軽自動車枠に囚われずオリジナルにこだわりたいという場合は、新車登録の申請をおこなって白ナンバーで運用できるようにすることも可能だそうです。

 もしこの「アート・ヒーレー・スプライトMkI」が気に入ってしまったという人は、今現在このキット(またはコンプリート車両)が入手可能とのことなので、下記ホームページにアクセスしてコンタクトを取ってみてください。

●取材協力:アートレーシング


往 機人 OU AYATO

エディター/ライター/デザイナー/カメラマン

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スズキ・ジムニー(SJ30)※レストア中
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釣り/食べ呑み歩き/道の駅巡りなど
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