レース好きなら血の温度が上がること間違いなし! サーキットが「ボディ色の名前」になったクルマたち (2/2ページ)

サーキットにちなんだ車体色名でスポーティなイメージを強調

 続いて、アウディA7スポーツバックに限定70台として登場したBlack Style PLUSのボディカラーは、日本人の心に響くスズカグレーメタリック。もちろん、鈴鹿サーキットに由来するボディカラーです。

 少し透明感のある、ホワイトに近い明るいグレーで、A7の伸びやかなスタイリングにとてもよく似合っています。ちなみにアウディのモデルにはたくさんのグレーがあり、アメリカのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイにちなんだデイトナグレーパールエフェクトも用意されています。

 続いて、サーキットとは切っても切れないご縁のフェラーリは、日本ではロッソ(赤)のボディカラーが定番となっていますが、じつはシルバーやガンメタ系のボディカラーも伝統的に用意されており、ふたつのサーキットの名前が入っているのです。

 ひとつは、フェラーリが初めてF1グランプリでアルファロメオに勝利した、英国・シルバーストーンサーキットからグリジオシルバーストーン。これはガンメタに近いシルバーとなっています。もうひとつが、ドイツのニュルブルクリンクサーキットから、アルジェントニュルブルクリンク。こちらは明るめのメタリック系シルバーで、F430スクーデリアなどにも採用された伝統的なボディカラーです。

 最後は、世界3大レースのひとつであるル・マン24時間レースが開催されることで有名なのは、日本ではサルテ・サーキット(サルト・サーキットとも呼ぶ)ですが、これは通称で、ズバリ正式名称はル・マン24時間サーキット。

 そのル・マンを冠したボディカラーがランボルギーニのブルー・ル・マンです。晴れ渡る5月頃の空の青や、輝く南国の海の色に近い、パッと華やぐようなブルーで、パキッとしたボディラインをもつランボルギーニのスタリングにとてもよく似合っています。

 私たちのイメージどおりの色もあれば、そのブランドの祖国である人々の視点が感じられるような色もあり、サーキットにはいろんな想像を掻き立てるものがあるのだなと、しみじみ感じさせてくれるボディカラーたちですね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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