この記事をまとめると
■東京オートサロン2025にスズキが展示したコンセプトカーに注目
■ワゴンRスマイル「European Antique」は新たなカワイイを提案する1台
■女性デザイナーを中心に開発され、専用色やアンティーク調デザインなどにでこだわった
異色の「カワイイ系」コンセプトカー
今年も活況のうちに終了した東京オートサロン。いまやメーカーもスタイリッシュなスポーティカーを数多く展示していますが、そんななかで異彩を放っていたのがスズキ・ワゴンRスマイル「European Antique」
今回はその魅力的な内外装について、デザインを担当した商品開発本部 4輪デザイン部 エクステリア課の鈴木正哉さん、金子紀佳子さんに会場で話を聞いてみました。
誰が見てもカワイイと思えるクルマに仕立てる
──では、最初に。今回「European Antique(ヨーロピアン アンティーク)」という企画を考えたのはどんな経緯からなのでしょうか?
「今回は若手の女性デザイナーが中心となって開発を行ったのですが、誰が見てもカワイイと思えるワゴンRスマイルをデザインしてみようというのがキッカケですね。クルマ自体はもちろん、展示ブースの世界観も含めてのカワイイを提案しようと……」。
──ひと口にカワイイといってもいろいろな可愛さがあると思いますが?
「そうですね。開発過程ではいろいろな可愛さが提案されたのですが、今回は、たとえばファッションブランドのPINK HOUSEのような可愛さをイメージし、レースや刺繍などをはじめとしたアンティークなゴシック調デザインを追求してみようと考えました」。
──では具体的なカスタマイズについてうかがいます。今回は白を基調としたボディが印象的ですが、このボディカラーは既存のものですか?
「いえ、じつはこのクルマ用に作った色なんです。いわゆるピンクベージュ系ですが、3コートのパール塗装で、間に赤色のガラスフレークを入れているので、ハイライト部分では赤くキラキラ輝くのが特徴ですね。まあ、そのぶんお金はかかったのですが(笑)」。
──フロントも基本はホワイト系のパーツで統一されていますね。
「ヘッドライトまわりのパーツはベース車のままですが、新たにホワイトパールで塗りなおしています。一方、アッパーグリルのメッシュと横フィンタイプのロアーグリルは新設しました。また、バンパー左右のオーバーライダーはヨーロッパの旧いクルマからヒントを得たもので、リヤも含めてこのクルマの可愛さのアクセントになっているんです」。