カスタムカーショーに展示された謎の「ご神体」の正体は? 作った人を直撃した! 【東京オートサロン2025】 (2/2ページ)

EVをベースに新しいデザインテーマを落とし込む

──そこで具体的な提案の第一段が今回の「MODELLISTA CONCEPT ZERO」になるのですが、そのベースにbZ4Xを選んだのはなぜでしょう?

「やはりクルマの変革期の象徴としてのEVであり、同時にモデリスタも変革期であることを踏まえての選択ですね。もちろん、EVは未来へ向けての大きな選択肢とのメッセージも含まれています」。

──では、実際のカスタマイズについて伺います。まず全体的にはホワイトのボディが印象的ですね。

「これまでモデリスタで扱ってきたようなブラック系のパーツではなく、EVとしてよりクリーンな未来感を目指したかった。ベースのbZ4Xは素材色のフェンダーが特徴ですが、そこを含めたボディ全体を新色のホワイトでまとめています。この色はメタリックを含んでいて、通常のホワイトより陰影が強く面のコントラストがよく出るんですね」。

──フロントではより滑らかな面と、コンセプトカーらしいイルミネーションが目立ちますね。

「はい。GEOMETRICAL organicとして非常に大らかな面と、エッジのシャープな表情を融合しています。一方のイルミネーションは、従来では比較的広い面発光のグラフィックが多かったのですが、やはりコンセプトに沿って非常に繊細かつ電子回路のような精緻さをもった表現にしています」。

──次に側面について伺います。bZ4Xは上下2本のキャラクターラインが特徴ですが、ドア下部に付けられたパーツの大きなカーブは、一見それと無関係に見えます。

「はい。単にベース車に沿った形状にしてしまうとパーツが埋没してしまうので、そこはあえて相似形などにはしていないんです。もちろん、先ほどのエンブリオのように遊び心や思い切った個性を与える意図もあります」。

──クリーンさの表現としては、広い面を使ったホイールデザインも特徴的ですね。

「従来の金属的なデザインに対して、最近はこうした加飾ホイールが世界的なトレンドなんですね。そこにモデリスタらしい上質さや、今回のクリーンさなどを加えています。もちろん、機能として空力性能もしっかり盛り込んでいますよ(笑)」。

──たしかにクリーンであり、同時に未来感も表現されていますね。本日はありがとうございました。


すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

愛車
いすゞFFジェミニ4ドア・イルムシャー(1986年式)
趣味
オヤジバンド(ドラムやってます)/音楽鑑賞(ジャズ・フュージョンなど) /カフェ巡り/ドライブ
好きな有名人
筒井康隆 /三谷幸喜/永六輔/渡辺貞夫/矢野顕子/上原ひろみ

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