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ホンダと日産の統合は世間がいうほど悪くない! 「哲学の違い」さえクリアすれば日本の自動車産業にとってプラスになる (2/2ページ)

ホンダと日産の統合は世間がいうほど悪くない! 「哲学の違い」さえクリアすれば日本の自動車産業にとってプラスになる

この記事をまとめると

■2025年はホンダと日産の経営統合に注目が集まる

■両社の哲学の違いが統合における最大の課題だ

日本の自動車産業の勝ち筋は東西の二大創業家を中心とするBIG2の形成にある

ホンダと日産の経営統合は悪いことばかりではない

 新年あけましておめでとうございます。

 さて、2025年の最大の関心事は日産とホンダの経営統合だろう。すでに発表されいるが、今年の夏ごろに具体的な話が明らかになる見込みなので、その行方が注目される。

 今回の経営統合は日本の自動車産業において最大の変革であると同時に、日本の自動車産業の未来にとって非常に重要な事業改革であると考える。すでに金融業界や家電業界ではグローバル化の波に乗り大規模な企業統合が進められてきたが、自動車産業においては依然として乗用車メーカーが8社存在する状況である。一方、商用車メーカーはすでにいすゞと日野グループの2社に統合されている。

 海外に目を向けると、アメリカのGMは一旦は破綻し、経営の抜本的な見直しが行われた。ホンダとの提携も話題になったが、BEV開発や自動運転事業はうまく進まず、両社の提携は徐々に距離を置くようになった。フォードは単独路線に切り替え、地道な経営を続けている。また、米国ビッグ3の一端を担ってきたクライスラーはフランスのプジョーおよびイタリアのフィアットと経営統合し、新たな自動車メーカー「ステランティス」が誕生した。しかし、最近ではタバレスCEOの辞任など、激動の状況が続いている。

 いっときは最強軍団といわれてきたドイツのVWグループは順調とはいい難く、急速なEV化戦略に歪みが生じている。英国では民族資本の自動車メーカーはほとんど消滅し、メーカーの数では世界最大を誇っていたが、サッチャー首相時代に大手術を敢行して経営統合が行われ、21世紀に入ってからはドイツやインドの資本によって経営されている。

 しかしながら、個性的なデザインやブランド力によって、現在でも英国車としての存在感を放ち続けている。この点は今後の日本の自動車産業において極めて重要な視点であり、心に留めておくべきである。すなわち、資本家とクルマの個性やブランドは別個に存在できるという視点である。

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