洗車に「水切りワイパー」は必要か否か? 洗車マイスターの結論とは (2/2ページ)

クルマには洗車用水切りワイパーを使うことが絶対

 そんな洗車後の水気の取り除きに便利な水切りワイパーだが、使い方を誤ると、ボディ、ガラスをキズつけてしまう可能性があるので要注意。つまり、洗車をしない状態で使うと、ボディ、ウインドウに乗ったホコリ、泥、砂、汚れなどを引きずり(クロスのように汚れを繊維の内部に吸収しないため)、大変なことになる。よって、水切りワイパーを使うには、事前の入念な洗車が不可欠だ。
※洗車後でも、擦るという作業上、水切りワイパーによるキズつきがまったくない保証はないが……。

 繰り返しになって恐縮だが、水切りワイパーは確かに洗車後の水切りに有効だが、クロスのように細部まで拭き取れるわけではないので、カーシャンプーによる洗車→シャンプーのリンス(洗い流し)→水切りワイパーの使用→クロスによる拭き上げ……という工程を行う必要があり、手順としてはひと工程増えることになる。

 筆者の場合、以前乗っていたミニバンのルーフとウインドウのみ水切りワイパーを使っていた経験があるけれど、その際、ワイパーに余計な圧をかけないように優しくボディに当てて作業していたことはもちろんだ。

 ところで、水切りワイパーを検索してみると、家庭の窓用、バスルーム用などさまざまな商品がヒットするはず。が、クルマのボディ、塗装面、コーティング被膜面とバスルームなどでは水切りする相手の素材がまったく異なる。

 さらに、クルマ用でも廉価な粗悪品もあるはず。クルマ専用以外の水切りワイパーをボディ、ウインドウ面に使うのはリスクが高く、クルマ専用でも、くれぐれも信頼できるメーカーのクルマ専用水切りワイパーを使うようにしてほしい。信頼できる国内のメーカー品でも700円程度である(ソフト99のクリーンワイパーの例)。

 ちなみにこの季節、洗車の水気の拭き取り時に手が冷たくなりにくいメリットもあり(水切りワイパー使用時のみ)、まださらさらしている雪をサッと落せるスノーワイパーとしても使える便利さもあったりする。

 もっとも、車種によってはあると便利かも知れないが、個人的にはどうしても必要な洗車アイテムとは思わないけれど……。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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