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賛否両論巻き起こりそうな新解釈! ジャガーXJ-Sが現代風に蘇った「スーパーキャット」はアリなのか? (2/2ページ)

賛否両論巻き起こりそうな新解釈! ジャガーXJ-Sが現代風に蘇った「スーパーキャット」はアリなのか?

この記事をまとめると

■TWR創立50周年を記念してジャガーXJ-Sが「スーパーキャット」として復活

■フレームこそオリジナルと同一だが最新技術を惜しみなく注ぎ込み現代的に進化

■限定88台で2025年夏からデリバリーを開始して価格は約4400万円

ジャガーの伝説が現代の技術で蘇る

 トム・ウォーキンショーや、ジャガーXJ-Sの名を聞いて胸を熱くする方は 1980〜90年代のハコ車レースが好きな方に違いありません。なんといっても、1960年代に設計された古臭いシャシーにV12を載せた重量級クーペながら、トム自身のチューン&ドライブによって鬼神の走りを見せてくれたのです。

 そんなジャガーの伝説的なXJ-Sが、なんとトム・ウォーキンショーの息子によって復活! スーパーキャットと名付けられたマシンは、レストモッドでもスペシャルカスタムでもなく、まったく新しいマシンに仕上がっていました。

 TWR SUPERCAT(スーパーキャット)は、ご覧のとおり往年のジャガーXJ-Sをベースにしたニューマシン。また、TWRとはイギリス人ドライバー兼チューナーを務めたトム・ウォーキンショーのレーシングチームを意味するもの。2024年はTWRの創立50周年を迎えた節目であり、スーパーキャットがこの年に発表されたのは決して偶然ではないのです。

 もっとも、今回はトムではなくて彼の息子、ファーガス・ウォーキンショーとパートナーたちによるプロジェクト。ちなみに、TWRはトムがレースを引退してからしばらく休眠状態だったようで、スーパーキャットの計画に合わせて復活したとされています。

 カーボンを多用したボディワークは、ノーマルのXJ-Sとはかけ離れており、人によってはやりすぎ、下品などと眉をひそめられるものかと。

 しかしながら、すべてのディテールにはTWR、あるいはファーガスなりの理由があり、それらはまた往年のグループCカーに由来するものや、21世紀のテクノロジーに即したものにほかなりません。CFDを駆使したボディワークであり、見えないシャシー底面にフラット&ディフューズ機能をもたらすなど、空力理論バチバチです。

 たとえば、TWRとジャガーがコラボしたジャガースポーツによるスペシャルなXJR-Sでは控えめなリヤウイングが装備されていましたが、スーパーキャットはリヤのブリスターフェンダーから一体化されたダックテール(ボルテックスジェネレーター)とされました。

 また、コークボトル形状を意識した前後の巨大なフェンダーにしても、新設計のダブルウイッシュボーンサスペンションと、フロント18インチ/リヤ19インチサイズのタイヤを収めるためのデザイン。

 なにしろ、オリジナルのXJ-Sは設計が1960年代後半であり、シャシーにサブフレームを用いるなど時代遅れもはなはだしいもの。トムは、よくもこの足まわりでレースを戦ったばかりか、優勝までしたものだと、いまでも不思議でなりません。

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