認定中古車はビギナーにもってこい!
逆に、良コンディションの中古車を見極める自信がないユーザーにオススメなのが、メーカー系やディーラー系の扱う「認定中古車」と呼ばれるものだ。
メーカーやブランドによって詳細は異なるが、総じて保証が手厚いのが認定中古車の特徴。中古車販売店によっては保証ナシであったり保証期間が数カ月であったりということもあるが、認定中古車であれば年単位での保証がついてくることが多い。
もちろん、すぐに故障しそうなクルマに手厚い保証をつけてしまうと販売店側は赤字になってしまう。つまり、手厚い保証をつけても大丈夫なくらい故障しづらい個体だけが認定中古車として選定されるという見方もできる。あわせて販売前に保証で直すことになりそうな部分を修理、オイルなどの消耗品を交換するなど、丁寧に対策しているのも認定中古車に見られる傾向だ。ある意味、良コンディションの中古車を作っているともいえる。
ネットオークションや多くの中古車専売店で扱っている個体と比べると、同グレード・同等走行距離で割高に見えることもある認定中古車だが、コンディションを含めて見比べると、十分にリーズナブルといえることが多い。すなわち、中古車の目利きに自信のないユーザーにとっては、メーカー系・ディーラー系の認定中古車というのは賢い選択になり得るのだ。
また、認定中古車として認めるために高年式・低走行を条件としているケースが多い。そもそもコンディションのよい個体に十分な手を加えているのが認定中古車といえる。その中身を知ると、ノーメンテで右からの左に流すようなネットオークションの中古車と同じ土俵で比べるのが失礼に思える。
逆に、十分に中古車の目利きができ、リーズナブルにメンテナンスや修理ができる環境にある人にとっては、認定中古車は割高に見えるというのも事実だろう。手厚い保証をつけるリスクをヘッジするために価格が上昇している部分を、そうしたスキルがあればカットすることができるからだ。
まとめると、メーカー系やディーラー系の認定中古車は手厚い保証をつけても大丈夫なくらい良コンディションである傾向が強く、1台1台が異なるコンディションの中古車を見極める眼力に自信がない人にはオススメできる。一方、中古車の目利き力のあるベテランユーザーであれば、購入後に必要となるメンテナンスなどのコストも含め、ほかの選択肢を取ったほうがトータルでのコストを抑えられるケースもあるだろう。
ちなみに、筆者がメーカー系やディーラー系の認定中古車を探すときは、ディーラーの試乗車あがりの個体を狙っているときが多い。複数の人が運転している点や洗車され過ぎているという点を嫌うのでなければ、ディーラー試乗車というのは、とくに室内がキレイな傾向にあり、装備の充実したグレードを選んでいるケースが多く、お買い得に感じるケースが多いと思っているからだ。