いますぐ新車を買っても2024年度内の納車は難しい→「認定中古車」争奪戦が始まる! (2/2ページ)

ズバリ狙いは認定中古車!

 1月の可能な限り早い時期で発注したとして、事業年度末決算セール中に新規登録が間に合うことが期待できるトヨタ車としては、アクア、カローラ・スポーツ、ルーミー、プリウス(2リッターHEV)、MIRAI、ライズ、クラウンスポーツ(HEV)、クラウンクロスオーバー(2.5リッターHEV)、bZ4Xとなっている。このなかでも、クラウンスポーツとクラウンクロスオーバー、ルーミーあたりは、事業年度末決算セール期間中に納車が間に合う可能性はほかの車種より高いといえるだろう。

 ただ、トヨタ以外のメーカーで需給体制が良好とされていても、働き方改革などで車両輸送やディーラーでの最終完成検査などに時間がかかるようになり、納車までは3カ月ほど見たほうがいいとされているので、トヨタ以外のメーカーであっても登録車の大半は1月の早いタイミングで発注したとしても、事業年度末までの納車はかなり厳しい状況といえるだろう。

 それではどうすればいいのかという話になるが、これからの狙い目は「認定中古車」となるだろう、それも短期間展示や試乗車として使われた高年式のものだ。

 多くの新車ディーラーでは受注残(受注はもらったが納車できていない状況)車両のなかから、何台事業年度末までに新規登録をかけられるのかという勝負となっているので、これから新たに新車販売台数の実績を飛躍的に高めるのはかなり困難と考えている。ただし、収益ベースでも追いかける必要があるので、これからは認定中古車を推してくるところも増えるはずだ。

 一般的な新車販売価格をベースに値付けされることになるが、試乗や展示車のメーカーからの仕入れは一般的な販売車両より割安となっているので、価格設定には余裕がもたされていることが多い(つまり利幅が広い)。普段なら新車で買うより若干買い得な程度で販売していても、決算が近いとなればさらに割安な条件で販売してくる可能性もある。

 ただし、認定中古車こそ好条件で良質なものは数が限られてくる。「納車が間に合いそうにないなぁ」という車種ほど、頭を切り替えて年明け早々から認定中古車に絞り込んで行動したほうが、いい買い物ができるかもしれない。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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