BEVバスが「当たり前」化しているアジアの主要都市! マレーシアのカラフル路線バス「GOKL」が超便利だった

この記事をまとめると

■東南アジアの主要都市では路線バスのBEV化が進んでいる

■マレーシア・クアラルンプール市内の路線バスは全車がBEVとなっている

■クアランプールには始発と終点が同じバス停の「GOKL」というバス網がある

鉄道だけでなくバス網も充実しているマレーシア・クアランプール

 東南アジアの主要都市では市内路線バスのBEV化が進んでいる。タイの首都バンコク市内ではまさに破竹の勢いで車両のBEV化が進んでおり、いまや市内中心部では、BEVバス以外は見かけなくなっている。インドネシアの首都ジャカルタでも一般路線バスのBEV化が先んじて進められており、2025年からは「トランスジャカルタ」と呼ばれる「なんちゃってBRT(バス高速輸送システム)」の車両にもBEVバスが導入されることになっている。

 クアラルンプール市内はモノレールや地下鉄、高架鉄道などの鉄道網の整備も行き届いているが、バス路線も整備されている。観光客向けに二階建てバスで市内スポットを巡るというのもあるが、筆者のお勧めは「GOKL(KLはクアラルンプールの略でよく使われている)」という路線バス網。レッド、ブルー、グリーン、パープルの4路線があり、それぞれ設けたバス停を終発着点にして、そこから出発して再び戻ってくるということを繰り返していた。2012年に運行が始まり、無料運行を続けていたのだが、2024年に外国人は有料(1リンギット/約34円)となった。

 循環していないとはいえ、始発バス停で乗車すれば必ず終点として乗ったバス停に戻ってくるので、その点では短期滞在者も便利に使うことができる。

 しかも、いまやそのGOKLで使われるバスは全車BEVとなっているのにも注目だ。フロント部分にクォーターウインドウがついており、「自称バスオタク」である筆者は、日本でもかつて走っていたいすゞの「キュービックバス」を思い出し、なんだからやたら親近感をもつことができた。

 この車両は中国のCRRCというメーカーのシャシーに、マレーシアのSks Busというメーカーがボディを架装した車両となっている。ちなみにGOKL以外の一般路線バス車両はスカニア製(シャシーのみ?)のICE(内燃機関)車が多かった(というかこれしか見かけなかった)。

 最初に乗ったパープルラインはチャイナタウン近くを発着停留所としていた。一方、郊外のモノレールなどとのターミナル駅が発着停留所となっているレッドラインは、「KLセントラル」という市内中心地域を経由する路線となっていた。

 モノレールなど鉄道系の駅近くに停留所があるので、とにかくアクティブにクアラルンプール市内を歩くことができた。初めてのマレーシアであったが、「あるかなぁ」と思い、初めてクアラルンプール市内に足を入れると、やはりBEVバスが当たり前のように走っていた。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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