この記事をまとめると
■キャンピングカー人気は止まることを知らない
■東京キャンピングカーショー2024でも多くの車両が展示された
■いま災害時のキャンピングカーの活用が提唱されている
キャンピングカーを災害時に有効活用
昨今のキャンプブームとともに、人気が急上昇中のキャンピングカー。2024年7月21日、22日の2日間、東京ビッグサイトで開催された「東京キャンピングカーショー2024」では、出展社数が100社、展示車両は220台を超え、延べ来場者数は1万7197人とたいへん盛況であったことからも、世間の注目度の高さが窺える。とくに目についたのは小型トラックをベースにした車両で、シェル(居住部分)の豪華さは一流ホテル並みであった。
本来、キャンピングカーはレジャー車両として使われるものだが、それとは別の活用法が提唱されている。それは、災害時の支援対策としての利用だ。同展示会のシンポジウムでも、「キャンピングカーと防災」というテーマで活発な意見が交換された。この考え方は以前からも提案されていたが、広く浸透したのは2024年元日に起きた能登半島地震であろう。
このとき、一般社団法人日本RV協会が、20台のキャンピングカーを珠洲市と輪島市に派遣して、被災者支援にひと役買ったのである。これまでも、同協会を始めとしてNPOや事業者などが、東日本大震災、熊本地震や各地の豪雨災害などの際に、キャンピングカーを派遣して活用し、災害対応、被災者支援のノウハウを蓄積してきている。
キャンピングカーが災害時に有効とされるのは、以下のような理由があるからだ。
・プライベート空間が確保できてストレスを軽減できる
・足を延ばしてゆっくりと寝られるので疲労を軽減できる
・ペットが避難所に入れない場合でも一緒にいられる
・電気、ガス、水、トイレなどのインフラがある
・危険があれば自力で移動が可能
もちろん、これは恒久的なものではないし、すべての被災者を支援できるわけでもない。しかし、運用の仕方を工夫することで、必要としている人に必要なサービスを、提供する一助になることは間違いないだろう。