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クルマがデカいからってハンドルまでデカくする必要ある? トラックの「ステアリングホイール径」が大きいワケ (1/2ページ)

クルマがデカいからってハンドルまでデカくする必要ある? トラックの「ステアリングホイール径」が大きいワケ

この記事をまとめると

■乗用車とトラックにはさまざまな違いがある

■今回はそのなかのひとつであるステアリング径に注目

■トラックのステアリングが大きい理由を解説する

理由はトラックの車両特性にある

 大型トラックはもちろん、1トン積みの小型トラックでも乗用車と比べるとステアリング径が大きく、角度が寝ているというのが常識だ。ステアリングの角度が寝ているのは、径が大きいため乗用車のように立ててしまうと足もとが狭くなったり、操舵で上下の動きが大きくなって、扱いにくくなってしまうからだ。

 では、なぜトラックのステアリングは大きいのか。

 それはクルマの動きを穏やかにして扱いやすくするため、というのが1番の理由だ。サーキットで速さを競うフォーミュラカーのステアリングが小さいのは、瞬時に的確な操作が要求されるからで、ハンドル径が大きいとそれだけ腕を大きく動かす必要があり、操作に遅れが生じてスピンしてしまう。

 それに対して、トラックは急激なステアリング操作を行うと横転してしまう可能性が高いので、そもそもゆっくりと操作する必要がある。そのため、トラックドライバーは速度のコントロールとともに、早めの操作でクルマの動きを安定させている。乗用車と比べると、大きくてゆったりした動きに思えるが、それだけ急激な動きを抑えて、安定する操作が求められるのだ。

 また、タイヤが大きく、荷物を積めば車重も重いトラックは、それだけ操舵に必要な軸力も大きくなる。パワーステアリングが装備されていても、ステアリング径を大きくしなければ操舵力が大きくなって、重くなり長時間の走行を行なうとドライバーの疲労度も大きくなってしまう。そのためにもステアリングの操舵力が軽くなるよう、リム外径は大きくされているのである。

 バスのハンドルが大きいのも、同じようにゆったりとした動きとなるよう操舵することと、操舵力を軽くするのが目的だ。

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