クルマがデカいからってハンドルまでデカくする必要ある? トラックの「ステアリングホイール径」が大きいワケ (2/2ページ)

スカニアは小さいステアリングを採用

 トラックドライバーの運転を間近で見ることは少ない(動画などでは見られるだろう)が、バス運転士のステアリング捌きは、路線バスや観光バスに乗れば見ることができる。それはそれは鮮やかな操作に惚れ惚れすることも少なくない。

 例外は北欧スウェーデンのトラックメーカー、スカニアのトラックたちだ。このブランドは大型トラックであっても乗用車のようなリム径の小さめなステアリングを、乗用車のように比較的立たせ気味の角度に仕立てている。スカニアはトラックやダンプでも比較的平坦な舗装路での走行を想定したブランドといえそうだ。シートやキャビンのサスペンション機構もあり、非常に快適というのがスカニアを経験したトラックドライバーたちからの評判だ。

 最近はステアリング操作をアシストする運転支援システムも大型トラックに装備され始めた。これによって、高速巡行中の修正舵などはトラックが自動的に行ってくれるようになると、ステアリング経も小さくなっていくだろう。

 そして、ステアリングと前輪の操舵機構が物理的に連結していないアクティブステアリングが採用されるようになれば、ステアリングはグルグルとまわして操作しなくても、切りたい方向に傾けて力を込めるだけでどんどん切れ角が増していくような操作に変わるはずだ。


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