決まりでは「赤」「黄」「緑」の3色……でも青信号なのはなぜ? 信号機の「色」のトリビア (2/2ページ)

道交法にも「青信号」と記載されている

 それから信号機も進化を遂げてゆくのだが、なぜか緑に限っては色が異なる「青信号」と呼ぶ。青も緑もCIEの規定に適した内容ではあるのだが、なぜに緑信号ではなく青信号なのだろう。

 自動信号機が導入された当初では、日本でも海外に倣って赤・黄・緑の3色として認識されていたという。しかし、第二次世界大戦後の1947年に制定された道路交通取締法第3条、そして現在の道路交通法施行令の第3条では、青信号と記されている。それでも緑色を使用している理由として考えられるのが、どうやら日本語の「青」が、幅広く活用されているところにあるようだ。

 たとえば、青葉である。これは草木の葉を示す言葉であるため、当然のごとく青ではなく緑色である。それを青葉と呼び、緑色の樹木のことを「青々としている」と表現することもある。つまり、日本では緑と青は同じ意味合いで使われることが多いため、緑色であるのに「青信号」と表現されるようになったようだ。また、赤の対極にある色は青であるから、色の3原色が赤・黄・青であるから、緑色であっても青信号として扱うようになったという説もあるようだ。

 普段なにげなく見ている信号機にも、細かな規定やルールなどが存在する。ちなみにもっとも重要な意味を持つ赤は、左側通行の日本においてはドライバーの目線に近く、離れた場所からでも確認しやすい横型信号機の右端に設定されている。これには、街路樹などによって赤信号が隠れてしまうことを避けるという意味も込められているようだ。また、雪国などで見かける縦型信号機では、1番上が赤になっている。要するに、1番目立つ場所が赤になっているというわけだ。

 だからこそ、赤信号を見落とすことは決して許されない。ハンドルを握る以上、赤信号を守ることがなによりも重要であるということを、忘れてはならない。


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