激重! バカでか! トラックのタイヤとホイールはどうやって組んでいる? (2/2ページ)

交換にはタイヤチェンジャーが使用される

 そこで、タイヤ交換に使用されているのがタイヤチェンジャーと呼ばれる機械だ。これは、基本的に電気を動力としてエアや油圧などで力を増幅し、タイヤを組み込む装置である。作業の際に、ポイントになるのはホイールにある「ドロップ」と呼ばれる凹みだ。ここにタイヤのビードを当てることで、反対側のビードがフランジを越えられるようになる。あとは、タイヤチェンジャーの「ビードブレーカーディスク」などが、タイヤを押し付けるようにしながら、ホイールを固定したターンテーブルを回して組み込んでいく。

 このように、いまではタイヤチェンジャーを備えた専門ショップでタイヤ交換をするのが一般的になっている。以前はタイヤレバーなどの簡単な道具で、脱着を自ら行う運送事業者も多数存在した。これは、
・タイヤの偏平率(タイヤ偏平率=タイヤ断面高÷タイヤ断面幅×100)が高かった
・チューブタイヤ、ノーマルタイヤが主流だった
ということで、タイヤ全体に柔らかな弾力性があるなどし、人間の力業でも対処が可能だったからであろう。軽トラックや小型トラックのタイヤぐらいなら、道具を使用せずに組み込むような強者のドライバーも多数いたぐらいだ。

 しかし、タイヤには大きなエア圧がかけられているため、ひとつ間違えば大きな事故につながる。とくにトラックタイヤはその危険性が高いだけでなく、相当の重量があるので扱いには慎重さが求められるのだ。やはり、安全性、効率性、作業環境改善性などを考えれば、こういった作業の専業化は時の流れといえるのかもしれない。


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