この記事をまとめると
■ディーゼルエンジンのオイルはすぐに黒くなってしまう
■ディーゼルエンジンは軽油を燃料としているため煤やスラッジが発生しやすい
■オイルゲージで確認できることや交換時期の判断方法を解説
交換したばかりなのに真っ黒に!
エンジンのオイルゲージをチェックすると、エンジンオイルが真っ黒になっていることがある。これは、走行距離や前回交換してから経過した期間に応じて、エンジン内部の汚れをオイルが除去してきた結果だ。これは取りも直さず、オイルが劣化したことを表しているといってよい。
ところが、トラックに搭載されているディーゼルエンジンの場合、つい先日にエンジンオイルを交換したばかりでも、ゲージに付着したオイルが真っ黒になっているのだ。
エンジンオイルには、おもに潤滑、冷却、気密保持、清浄分散、防錆防蝕といった役割がある。具体的には、高速で稼働するエンジンの機械部分について、保護をしたり性能を維持したりしているということだ。ディーゼルエンジンは燃料として軽油を使用し、高圧で自然着火をさせるというシステムをとっているために、煤やスラッジがたいへん多く発生する。エンジンオイルはこれらを洗浄する役割を担っているので、交換してもすぐに黒く汚れてしまうのだ。
ガソリンエンジンも同様にエンジン内部が汚れるのだが、ディーゼルエンジンほど多くは煤やスラッジが発生しない。ゆえに、オイル交換をしてからしばらくの間は、オイルゲージでチェックをしときに、薄茶色のきれいなオイルが付着してくるのである。
より燃焼性の高いLPG(液化プロパンガス)エンジン、CNG(天然ガス)エンジン、水素エンジン(水素内燃機関、燃料電池車を除く)の場合、煤などはほぼ出ないのでエンジンオイルがほとんど黒くならない。