どけどけ合図の「右ウインカー」「ハイビーム走行」は違反の可能性アリ! クルマの灯火類は決められた使用方法に限るべき (2/2ページ)

誤った灯火類の使用は周囲の交通に勘違いさせてしまう

夜間にヘッドライトや尾灯などを点灯させない

 夜間や周囲が暗いときに、ヘッドライトや尾灯・番号灯などを点灯させていないクルマを見かけることがあります。周囲からクルマの存在を認識しにくい状況のときに灯火類を点灯していない場合、「無灯火」の違反です。

 無灯火で走行すると、周囲のクルマやバイクなどから自車の存在に気づいてもらえない危険性が高くなります。そのため、周囲のクルマの存在が見えにくくなってきたときや周囲のクルマのヘッドライトなどが点灯し始めたら、自分のクルマのライトの点灯の有無を確認しましょう。

 オートライトの場合は、周囲が暗くなると自動でライトが点灯するものの、点灯し始めるタイミングはクルマによって異なります。日が傾き始めたころから周囲に自車の存在を認識させるためにも、オートライトの点灯タイミングを設定で変更できる場合は「早め」に設定しておくとよいでしょう。

不必要なウインカーも違反

 必要のない場所で合図(ウインカー)を出すのは「合図制限違反」です。先述した右ウインカーで「抜かせろ」や、意味もなく合図(ウインカー)を出した場合は、この「合図制限違反」となります。

 また、右左折や進路変更などの行為が終わっているのに、合図を消し忘れていた場合も「合図制限違反」です。なお、合図を出すべき場所で出さなかった場合は「合図不履行」となります。

白色のブレーキランプやウインカー

 見かけることが少なくなりましたが、いまでも時々見かけるのが、白色のブレーキランプやウインカーランプなどの整備不良車両です。

 灯火類の色は、ブレーキランプが赤色、ウインカーランプが橙色(点滅回数は毎分60回以上120回以下)、番号灯が白色など、法律により決められています。よって、ルールに準じた灯火類の色でなければ車検はとおりません。

球切れも整備不良

 灯火類の球切れも整備不良となります。近年はLEDランプが普及しているため、球切れの心配がほぼなくなりました。しかし、LEDランプにも寿命はありますし、接触不良などによって点灯しなくなる可能性もあります。そのため、LEDの灯火類が装備されているクルマも定期的に灯火類の点灯・点滅の確認をしておきましょう。

灯火類は安全にかかわる重要な部品

 灯火類は安全にクルマを走らせたり、周囲に自車の存在を知らせたりするために必要となる重要な部品です。また、ルールを守って使わなければ、周囲の交通に勘違いさせてしまう可能性もあります。

 よって、運転するときは灯火類の基本的なルールを守り、正しい使い方をしなければなりません。自分の身の安全を守るだけでなく、周囲の交通の安全を確保するためにも、灯火類は正しく有効に活用しましょう。


齊藤優太 SAITO YUTA

ライター/インストラクター/ジャーナリスト

愛車
A4 35 TDI
趣味
ドライブ・洗車・音楽鑑賞・楽器演奏
好きな有名人
BLUE MAN

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