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旧車を探すと目にする「オーバーホール済」の文字! 一体何をする? やってないとダメ? (2/2ページ)

旧車を探すと目にする「オーバーホール済」の文字! 一体何をする? やってないとダメ?

この記事をまとめると

■自動車の重要機構を完全分解して整備を行うことを「オーバーホール」という

■オーバーホールの実施で機械的な性能を新車に近い状態まで回復することができる

■オーバーホールには相応の費用と時間がかかる

オーバーホール前か後かは旧車にとって超重要事項

 旧車に乗っていると必ずといっていいほど耳にする「オーバーホール」という言葉。ほしい旧車を見つけたときも購入する前にオーバーホール済みかどうかを確認することは必須の作業だ。もしやっていなければオーバーホールの費用も考慮しておかなければならない。しかし、具体的に何をするのか、どんなメリットがあるのかを詳しく理解している人は意外と少ない。今回は、オーバーホールの基礎知識から、その効果まで詳しく解説していこう。

<オーバーホールとは? 基本を理解しよう>

 オーバーホールとは、クルマの重要な部品を完全に分解・点検し、消耗した部品を交換・再組み付けを行う作業のことだ。自動車においては、エンジンやトランスミッション、ブレーキなどの重要機構を分解・点検・整備することを指す。

 とくに旧車の場合、長年の使用による摩耗や劣化が進んでいることが多く、オーバーホールは車両の性能を蘇らせ安定させるだけではなく、トラブルを未然に防ぐメンテナンスとなる。一般的な定期点検とは異なり、機構を完全分解して実施する大規模な整備なのだ。

<具体的な作業内容とは? 各部位での違いを知る>

 エンジンのオーバーホールでは、まずエンジン本体を車両から取り外し、細かな部品にまで徹底的に分解する。ピストン、コンロッド、クランクシャフトなどの主要部品を取り外し、摩耗や損傷を詳細にチェックする。必要に応じて、ピストンリングやメタル類、ガスケット類などを新品に交換する。

 シリンダー内壁のホーニング(研磨)やクランクシャフトの芯出しなども実施し、エンジンの心臓部を新品に近い性能まで回復させる。再組み付けのときには各部の精密な調整も必要となる。

 ブレーキのオーバーホールでは、キャリパーやマスターシリンダーを分解し、ピストンやシール類を交換する。ディスクローターの研磨や交換も同時に行うことが多い。

 トランスミッションの場合は、ギヤやベアリング、シンクロ機構などの点検・交換を実施する。とくに旧車に多いマニュアル変速機は、長年の使用で同期機構(シンクロ)が劣化していることが多い。

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