ドイツでは取り締まりも厳格なだけにルールを守るドライバーが多い
右側通行のドイツと日本が違うのは、3車線区間で延々と真んなかの車線をのんびり走行する、右側2車線が空いているにもかかわらず追い越し車線をのんびり走り続けるなどはもってのほかという点で、追い越したら走行車線へ戻るのが鉄則だ。右側からの追い越しも厳禁。また、多くの方が勘違いをされているのだが、一番右端の走行車線はトラック専用車線でもない。
もしも、これらのような運転をしていたら、容赦なしに左ウインカーやハイビームを受けることは免れられない。ただ、これらは日本のような陰湿な嫌がらせとは違い、「急いでいるから先に行かせてください」という意味合いのほうが強く、すばやくどけばよいだけなのだ。
ミラーをチェックせずトロトロで流れを止める運転をしているドライバーが「煽られる」原因を作っているという認識だ。また、自身の運転技術と愛車とのポテンシャルをよく知ることも、流れを止めないドライブには重要になる。
ドイツのオービスには単なる速度計測のものもあるが、携帯電話を感知するもの、赤信号のみを感知するもの(1秒以上経った赤信号を無視すると一発で1カ月の免許停止)、車間距離を計測するものも存在する。
アウトバーンには赤信号感知のオービスはほぼ設置されていないと思われるが、意外と常設・仮設にかかわらずさまざまなところにオービスが隠されているので、ドイツ人は速度制限をきっちりと守るのもいい点だと思う。最新のオービスは光らないタイプもあるので、余計に慎重になるのだろう。ネズミ捕りのアプリや機械を使用することが禁止されているのも日本とは異なる点だ。
日本から来られた方と先日ドライブをする機会があり、「なんでドイツ人は速度制限通りにトロトロ走ってるの? イライラするよ!」とその人はいったのだが、ドイツのアウトバーンに速度制限解除区間が継続されているのは「交通ルールをしっかり守る」という国民性が根付いているからこそなのではないだろうか。