それぞれが周囲を思いやりながら走行したい
というのも、大型トラックにおいては、会社で制限速度を定めているケースもあり、そのような会社の大型トラックは一般的に時速80kmで走行する。そこに時速90kmで走る大型トラックが、おとなしくついていけるわけもない。長距離を走る彼らにとって、時速10kmの速度差は死活問題となるからだ。
単純に6時間走行すると、到着時間が1時間も遅くなってしまう計算になる。到着時間が定められている以上、第2通行帯や第3通行帯を使ってでも、先へ進まなければならないのだ。それを理解しているからこそ、警察も積極的に取り締まれないのだろう。そもそも、第1通行帯しか走行できないというルールを生みだしたこと自体が、現実を知らなさすぎである。
それに、第2通行帯を時速80kmや、それ以下の速度で走るクルマも問題である。法的には問題ないとはいえ、そのような行為をされると大型トラックは第3通行帯に移らざるをえないのだ。左側からの追い越しは危険であり交通違反の対象となるため、まずは第2通行帯に居座るそのような低速車をなんとかしなければならない。
そのような迷惑な行為を働くクルマは、運転に不慣れそうな乗用車や軽自動車、そして小型トラックなどに多いと感じるが、そもそも時速80kmで延々と走行するのであれば、第1通行帯を走行すればいい。それ以下の速度で走行するクルマはそうそういないのだから、なにも第2通行帯を使う必要性はないのだ。
結局は合流などが面倒臭いという自分勝手な考えがそうさせているのだろうが、そういうクルマはあおり運転のターゲットになってしまう危険性を存分に備えているため注意が必要だ。そして周囲に迷惑をかけていることを自覚し、運転スタイルを改めることをおすすめしたい。
なにはともあれ、道路はみんなのものである。利用者全員が快適に、かつ無事に目的地までたどり着けるように、気配りをしながら活用してほしい。