この記事をまとめると
■3車線の高速道路で大型トラックは第1通行帯を走らなければならない
■実際には第2・3通行帯を走行しているトラックが多い
■厳しく取り締まってしまうと交通が麻痺してしまうという事情がある
本来は第1通行帯を走らなければならない
連休ともなれば大渋滞が発生し、大きなサービスエリアなどは瞬く間に行楽客で埋め尽くされる。それほどまでに重宝されているのが、日本の高速道路。決して安くはない有料道路でありながら、仕事やプライベートの自動車たちが絶えることなく駆けている。
近年では、渋滞の激しい主要高速などで3車線化が進んでおり、それは昼夜問わずに駆けまわるトラックドライバーの助けにもなっている。しかし、そんな3車線道路でも目にするのが、大型トラックの並走行為。お互いに速度抑制装置が設置されているため、最高速度が時速90kmしか出せない大型トラックが、別の大型トラックを追い越すために右側車線へと移る。その速度差が時速1km程度しかないときがあるため、後続のクルマをせき止めてしまうのだ。
3車線化された高速道路では、左から第1通行帯、第2通行帯、第3通行帯と設定されている。そして、大型トラックは左端の第1通行帯を走行しなければならないという決まりも存在している。しかし、現実はそうではない。第2通行帯や第3通行帯を、大型トラックが当然のごとく走行しているのだ。これは、どのような流れなのだろうか。
簡潔にいえば、第3通行帯を走行している大型トラックは、シンプルに交通違反。その高速道路の区間によっても異なるのだが、第2通行帯を走行することも違反となるケースもある。しかし、それらを厳しく取り締まってしまうと交通が麻痺してしまうのは避けられない。それゆえに、警察も実質黙認状態となっているのだ。