「スランプってなんですか?」 スランプの対処法をレーシングドライバーに直撃したら一般人じゃ考えられない「強メンタル」揃いだった (2/2ページ)

ショックなことがあっても意外と気にしない!?

 モータースポーツにおけるスランプの捉え方も選手によって変わってくるが、TGR TEAM SARDで39号車「DENSO KOBELCO SARD GR Supra」のステアリングを握る中山雄一選手は、「同じクルマに乗っても自分より速いドライバーがいることはよくありますからね。タイムが出ないときはあるんですけど、それはよいイメージをもっていないときに陥ることが多い」。

「よいイメージをもっているんだけど、うまくいかない……というフレーズを聞いたりすんですけれど、おそらく、それはイメージのもち方がうまくいってないから、実際の結果もうまく行ってないと思うので、やはりイメージが重要だと思います」と語る。

 さらに、「ミスをしてうまくいかなかったことがトラウマになっている場合も、それも自分の作ったイメージが多く影響していると思いますので、やっぱりイメージのもち方が重要だと思います」と中山選手は付け加える。

 ちなみに、またK-tunes Racingで96号車「K-tunes RC F GT3」のステアリングを握るベテランドライバー、高木真一選手も「スランプの自覚がないんですよね。たしかに、直近でクラッシュしたコーナーを攻めきれない……といったこともあったけれど、それも走っているうちに忘れていきます」と苦笑い。

 そのうえで、高木選手は「若いころ、同じフォーミュカーでイコールコンディションで走ってもライバルより遅いときはあったので、それに悩んでいるときがスランプなのかもしれないけれど、そういったときはデータや映像を見て遅いところを探していました。あとはフィジカルトレーニングをしていましたが、結局は自分がどれだけ自信をもってレースに挑めるか……が重要。“これだけ努力しているんだから、ライバルに負けるわけがないでしょ”と思える状態にすることがスランプの克服方法だと思う。やっぱり、タイムを出すために努力が必要だと思いますが、いまは神社に拝みにいってますね」とのこと。

 やはり、レーシングドライバーもスランプの克服のためには、お祈りを含めてさまざまな努力を行っているのである。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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スバル・フォレスター
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登山
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