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こんなんで公道走っていいのかよ! レーシングカーの「公道用バージョン」がもはや一般人には運転不可能オーラ全開だった (2/2ページ)

こんなんで公道走っていいのかよ! レーシングカーの「公道用バージョン」がもはや一般人には運転不可能オーラ全開だった

この記事をまとめると

■レーシングカーのロードバージョンという特殊なクルマが存在する

■ホモロゲーションモデルとしてごく少量だけが生産されることがほとんどだ

■現存しないというパターンもあるが多くの場合は高値で取り引きされる

文字どおり公道を走れるレーシングカー

 スーパーカーの世界には昔からレーシングカーをベースに製作された、高価でスパルタンなモデルが数多く存在した。今回はそのなかから、いくつかの例を紹介していくことにしようと思う。

 まずは1980年代に世界各国のサーキットでその戦闘力の高さを見せつけていた、ポルシェ962Cをストリート仕様にコンバートした「ポルシェ・シュパン962C」。956でル・マン24時間レースを制したこともあるバーン・シュパンの依頼で製作された962Cのストリートバージョンは、600馬力仕様の3.3リッター空冷水平対向6気筒ターボエンジンを搭載するもの。注目の最高速は370km/h。わずかに6台が生産された記録が残る。

 962Cをベースとしたストリート仕様には、ほかにケーニッヒ・スペシャルズの「C62」やDPモータースポーツの「DP962」、そしてポルシェの開発支援を受けたダウアー・シュポルト・バーゲンの「962LM」などがあった。

 このグループC時代、そしてWSC時代を経て、1997年にポルシェがル・マン24時間レースに参戦するために、当時のGT1カテゴリーのレギュレーションに沿って製作したのが「911GT1」だ。

 当時のレギュレーションではGT1ではストリート仕様の製作が義務づけられていたが、ポルシェはそれをクリアするために、まさに公道走行可能なレーシングカーとして911GT1を20台ほど生産したとされる。最高速で308km/hを達成する544馬力の3.2リッター水平対向6気筒ツインターボエンジンのスパルタンなテイストは、はたしていかなるものだったのだろうか。

 話は若干さかのぼるが、1995年のル・マン24時間レースで勝利したマクラーレンの「F1 GTR」も、のちにF1シリーズのロードカーのなかではもっともハイパワーな仕様となるわずか5台の限定車、「F1 LM」、そしてさらに1997年シーズンのホモロゲーション取得のために製作された3台の正常進化型「F1 GT」というロードカーを残している。

 ちなみにF1 LMに搭載された6リッターのV型12気筒自然吸気エンジンの最高出力は668馬力。GTはそのロングノーズ&ロングテールのスタイルが印象的だった。

 GT1の世界では、ポルシェに前後してメルセデス・ベンツが、ホモロゲーションを取得するためにニューモデルの「CLK-GTR」を開発。ロードカーは25台が開発・製作され、当時ポルシェ911GT1とともに大きな話題を呼んだ。

 ちなみにレーシングモデルのCLK-GTRは、ここからさらに「CLK-LM」、「CLR」と進化を遂げるが、前者では1台のロードモデルが製作されたものの、実際の販売は行われず、後者ではロードモデルは誕生していない。

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