一生相容れない「土禁派」vs「外靴派」! 外で乗るクルマをなぜ土禁にするのか理由を探ってみた (2/2ページ)

意外な理由やコレは仕方ない……な理由

●コロナ禍以来、極度の潔癖性だから

 2019年12月にはじめて中国で感染が確認されて以来、世界中で猛威を振るった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、多くの人たちの生活を一変させました。

 屋外にいるときはマスク着用が必須。手が荒れてもことあるごとにアルコール消毒を行い、通勤時に電車のつり革につかまるのも躊躇ったほどです。しかし、2023年5月8日からは「5類感染症」に分類され、いまでは屋外でマスクを着用している人が減ったように感じます。一時期はノーマスクで外を歩くのがはばかれることもありましたね。

 それでも、「また感染するかもしれない」という恐怖心から極度の潔癖性となってしまい、自分のクルマも常に消毒が必須、土足のままなんてもってのほかという後遺症に苦しむ人がいるのです。もし、友人・知人がそうであったとしたら……本人も重々承知していることなので、どうか労ってあげてください。

●愛車は移動する部屋だから

 日本に暮らす日本人である以上、靴は玄関で脱ぎ、室内ではスリッパや靴下履き、あるいは裸足という人がほとんどでしょう。自身の愛車もその延長線上という人がいます。とくに人を乗せる機会が少ない、あるいはほぼない場合は土禁にしても困らせるケースは少ないといえます。

 ただ、点検整備や車検時にはディーラーや自動車販売店のスタッフが触れることになります。こればかりは避けてとおれないので「土禁」であることを念には念を入れて伝えることです。ディーラーや自動車販売店のスタッフも、うっかり汚してしまったらのちのち大変ですし、なにかと気を遣います。

●まとめ:こだわる人にとって、土禁は死活問題

 一度でも愛車を土禁にする習慣が身についてしまうと、土禁をやめるのはなかなか困難です。ましてや、個人の所有物であれば土禁にしようがしまいが本人の自由です。

 問題は同乗者がいる場合です。オーナーから「このクルマ、土禁だから」といわれたら靴を脱ぐしかありません。それこそ汚してしまったら大変です。実際、かなり気を遣ったという経験がある人もいるでしょう。たとえ、靴を脱いで足の臭いが車内に充満しても「足の臭い<土禁」の公式が成り立っている以上、従うしかないのです。


松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
藤沢武生

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