大文字と小文字の混在もややこしい!
これと似たケースとしては、「スズキのあの軽は、エブリーでもエブリィでもなく『エブリイ』」、「軽トラのほうも、キャリーじゃなくて『キャリイ』」というのもあるだろう。そしてそこから派生する話として「ダイハツHIJETはハイジェットじゃなくて『ハイゼット』」というのも出てくる。
またそのほか、ややマニアックなところでは「マツダのCX-30は『シーエックスサーティ』だが、ボルボのEX30は『イーエックスさんじゅう』」という日欧の逆転現象もあるわけだが、そんな些細なことはどうでもいいとして、一番の問題はトヨタの「C-HR」だ。
ご存じのとおりトヨタC-HRとは、日本では2023年7月まで生産されていたコンパクトSUVだ。で、その車名が「C-HR」なのか、それとも「CH-R」なのかを、少なくとも筆者はいまだに記憶できていない。C-HRが日本で発売されてから約8年、筆者が自動車メディア業界に奉職してから30年近くがたつが、いまだに(この原稿を書くときも)ネットで毎回「ええと、ハイフンはどこに入るんだっけ?」と検索している始末である。すみません。
これと類似する問題としては「ホンダのあれはCR-Vだっけ、それともC-RVだったけ?」などもあるわけだが、今回、個人的にもっともアレだったのは「ガソスタorガススタ問題」である。
筆者はガソリンスタンドのことを「◯◯スタ」と略していうことはほとんどないが、「あえて略すのであればガススタだろう」とは思っていた。信じていた。
しかし、調べてみると、どうやら最近のお若い人の間では「ガソスタ」と略す場合のほうが多いようであり、WEB CARTOP編集部から筆者のところに来たメールにも「ガソスタが正解」的なことが書かれていた。「ガススタ」という略称は、どうやら最近では筆者のようなおっさん世代しか使わないらしい。
だがそれでも、筆者は今後も断固として「ガススタ」と略し続けるつもりだ。「ガソスタ」って、なんだか響きも字面も好きになれないからである。「おっさんwww」と笑われようが気にしない。なぜならば、事実としておっさんだからだ。
そのように誤用(?)を誤用として断固使い続ける所存であるからこそ、非クルマ好きの人が「ベルファイヤ」といおうが「レガシー」と書こうがいちいち指摘することなく、今後も気がつかないふりをしたまま、静かに生きていきたいと考えている。