この記事をまとめると
■トヨタ・アルファード&ヴェルファイアの改良モデルが間もなく登場予定だ
■今回の改良ではPHEVモデルの追加とお買い得な新グレードが追加設定される
■高値で転売できるケースも珍しくないので購入時に縛りがあるケースがある
アルファードがマイナーチェンジ目前!?
トヨタ・アルファード&ヴェルファイアの改良が話題になっている。本稿執筆時点では改良新型は正式発売となっていないものの、販売現場ではすでに予約受注を開始しているとのことであるが、現行型が登場したときのように、アルファード&ヴェルファイアの購入にはさまざまな「縛り」があるようだ。
「ディーラーにより縛りは異なるようです。私が聞いた話では、現金一括払いを受け付けず残価設定ローンでの支払いのみとし、メンテナンスパック(一定期間の点検・整備代を前もって払うことで割安とされているもの)加入も条件とされ、さらに下取り車は改良版の新型を購入したディーラー以外への売却の禁止が条件になっているとのことでした」とは事情通。
※メンテナンスパックのイメージ
受発注については相変わらず各ディーラーへの割当制限のようなものがあるとのことなのだが、これは前述した縛り同様に「転売対策」という観点からも販売先を選ぶという意味ではやむを得ないのかもしれない。
今回の改良でのトピックは、PHEV(プラグインハイブリッド車)の設定と従来グレードに比べれば「買い得グレード」となる「X」の新規設定である。現行アルファード&ヴェルファイアは新型デビュー時の初期ロット分以来、原則として新規受注停止が続いていた。しかし、今回の改良に伴い受注再開となっているようだ。
現行型デビュー時から「改良のタイミングで買い得グレードが出る」との情報もあるので、3代目ユーザーが現行の改良モデルへの乗り換え検討をしている率が高い……と思いきや、「いいえ、現行4代目からの乗り換えを検討するお客が意外なほど目立っているそうです」と事情通は意外な話をしてくれた。
現行型発売時のアルファードZグレードHEV(ハイブリッド車)の車両本体価格は2WD仕様で620万円であった。アルファードはとくに、再販価値では日本車のなかで群を抜いており、残価設定ローンにおいて、支払い完了時点での残価相当分となる、支払最終回分として据え置かれる金額はかなりのものとなる。月々の支払い負担もかなり軽減されるのだが、そうはいっても4代目になると車両本体価格が高くなりすぎ、HEVを諦め、HEVより80万円安いZグレードのガソリンエンジン車を選ぶ人が多かったと聞いている。
そのような本来HEVに乗りたかった現行型ユーザーが、改良後に設定予定となっているXグレードへの乗り換えを希望しているというのである。仮に、乗っているZグレードのガソリン車は車両本体価格で540万円だが、改良後は性能向上のほか諸物価高騰分なども加味され車両本体価格は上昇している。そのなか、XグレードはHEVのみとなり、Zグレードより買い得な価格設定となるので、現行型ガソリン車に乗っているユーザーが注目しているというのが背景にある。
また、Xグレードにこだわらなく改良型への乗り換えを希望する現行型ユーザーにとっては、現行モデルの中古車相場が乗り換えを後押ししているようにも見える。